研究課題/領域番号 |
26463099
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
友成 博 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70398288)
|
研究分担者 |
宮脇 正一 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80295807)
八木 孝和 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10346166)
國則 貴玄 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (00626666)
前田 綾 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10457666)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | アンカースクリュー / 顎整形力 |
研究実績の概要 |
本研究は、新規アンカースクリューを骨内固定源として用い、歯を介さない上下顎骨にダイレクトな矯正力を負与したときの顎整形力の効果について、実験動物による基礎的な検証を行った後、ヒトを対象とした臨床的効果を検証することで、顎整形力を安全かつ効果的に発揮できる新たな矯正治療システムを確立することを目的とする。本年度は、研究実施計画のうち、実験1である生体骨モデルによる自動皮質骨埋入型アンカースクリューのデザインの検討を行った。具体的には、ヒト生体骨モデルを用いて、新規アンカーのアウターとインナーの形状、最適な直径、長さと維持力の関係、適切な挿入トルクに必要なパイロットホールの大きさ、ネジ部のテーパー角度と植立に必要な推進力、ネジ部のピッチ幅など、デザインを検討を行った。その後、新規アンカースクリューについて、ウサギを用いて動物実験を行い、マイクロCT撮影によるボーンコンタクトの評価、圧縮試験機による機械的維持力の定量的評価を行った。これらの研究成果は、国際雑誌に投稿、受理された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒトの皮質骨と海面骨と同様の厚み・硬度をもつ生体骨モデルを用い、自動皮質骨埋入型アンカーのデザイン検討、および、圧縮試験による維持力と強度の検討を行った。その後、ウサギを用いた動物実験により、アンカーを植立した周囲骨のマイクロフォーカスX線CT撮影による新規アンカーと皮質骨とのボーンコンタクトの三次元評価を行った。これらの研究成果は、国際雑誌に投稿、受理され、当初の研究実施計画の目標をクリアできたと考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、矯正力を新規アンカースクリューに付与した場合の維持力の評価、また、ビーグル犬を用いて口腔内に植立した場合の炎症の有無など、臨床応用に向けて安定性を評価していく予定である。具体的には、新規アンカー植立後、1週(主に初期固定の時期)、4週(初期固定+二次固定開始時期)、8週(二次固定完了の時期)、各時点で、マイクロフォーカスX線CT撮影による新規アンカーと皮質骨とのボーンコンタクトを非破壊的に三次元評価する。また、ビーグル犬に用いたアンカースクリューについて、サンプルブロックを作成し、圧縮試験機を用いて、物理的維持力を定量評価する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
国内の学会費用を旅費として計上していたが、スケジュールの都合で参加することができず、予定より旅費の支出が少なかったため。
|
次年度使用額の使用計画 |
動物実験における、消耗品に使用する予定である。
|