研究課題/領域番号 |
26463116
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
佐伯 桂 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (00448812)
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研究分担者 |
牧 憲司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60209400)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 小児期糖尿病 / ホルモン療法 |
研究実績の概要 |
5週齢のマウスを対照群と糖尿病群に分けた。1、5、13週目にそれぞれサンプリングを行い、組織標本による骨微細構造の観察および骨形態計測システムOsteoMeasure (OsteoMetrics, Inc/USA)にて組織形態計測を行った。また、以前当教室の研究でも使用したpQCTによる3次元的骨構造解析を行った。 組織標本による骨微細構造の観察、組織形態計測 対照群、糖尿病群は共に週齢を経るに従い、皮質骨領域面積、皮質骨厚みが増した。また、いずれの週においても対照群に比べ、 糖尿病群で皮質骨領域面積、皮質骨厚みが大きく、13週で最も差が大きくなった。特に対照群の歯槽部での肥厚が顕著であった。また、13週では対照群に比べ、 糖尿病群で外周長が増していた。外膜面には両群とも、主に歯槽部に石灰化面が観察された。石灰化面は週齢を経るごとに小さくなったが、いずれの週でも対照群より、 糖尿病 群で大きく、1週でもっとも差が大きかった。内膜面の吸収面は両群とも週齢を経るにつれ、小さくなった。いずれの週でも対照群に比して糖尿病群で小さく、下顎骨において糖尿病 群では吸収が抑制されていることが示唆された。内膜面の石灰化面は対照群に対し糖尿病群で1週、5週で小さかった。 以上のことから、 糖尿病マウスの下顎骨では1週目(6週齢)での石灰化の亢進と吸収の抑制が皮質骨厚みと皮質骨面積の増加に大きく寄与していると考えられる。 pQCTによる3次元的骨構造解析 皮質骨および海綿骨骨密度は全週齢において対照群が糖尿病群 を上回った。また、週齢を経るごとに皮質骨および海綿骨骨密度は増加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在、研究過程においてサンプル数が不足しており、追加実験を行う必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
上記の理由より、追加実験を行う。データが集まり次第、学会発表および論文投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
骨サイズ測定は、軟エックス線撮影後、以前我々の研究グループが開発したセファロ分析用ソフトを用いて行っていたが、ソフテックス製X線撮影検査装置が昨年度同様今年度においても途中故障し修理を行った。よって非侵襲的骨強度解析にかかる費用が平成29年度に持越しとなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
上記の理由にも記載したとおり、非侵襲的骨強度解析にかかる費用に対して使用する予定である。また、論文投稿等にかかる費用に対しても使用する予定である。
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