研究課題/領域番号 |
26463149
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
菊池 毅 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (40421242)
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研究分担者 |
三谷 章雄 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50329611)
松原 達昭 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (30209598)
成瀬 桂子 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (30387576)
相野 誠 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (20572811)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 歯周病 / 糖尿病 / 終末糖化産物 / マクロファージ |
研究実績の概要 |
糖尿病は歯周疾患の発症及び進行に影響を及ぼすと考えられているが、両疾患の関与機序に関する詳細なメカニズムは、未だ不明な点が多い。高血糖状態は,炎症誘発性である終末糖化産物(AGE)の産生および組織への蓄積を誘発しており、Ⅱ型糖尿病患者において、血清中のAGE濃度と歯周病の重症度は有為に相関している。今回、マウス由来マクロファージにAGEおよび歯周病の局所で増加している破骨細胞分化促進因子(RANKL)を添加し、糖尿病環境下におけるマクロファージの動態について検討した。 マウスマクロファージに0.01nMから10nMの濃度範囲に調整したAGEおよび25ng/mlのRANKLを添加し、一日間培養後、細胞増殖能を検討した。AGEの添加は、濃度依存的に細胞増殖能を増加させた。RANKLの同時添加により、この細胞増殖能は抑制された。また、上記の実験系で二日間培養後、細胞よりtotalRNAをグアニジンを用いて抽出し、Real-timePCR法を用いてIL-1、IL-6、TNF-α、MMP-9、RANK、Cathepsin K、TRAPの遺伝子発現を検討した。AGEの添加は、前述の炎症性サイトカインの遺伝子発現を増加させた。RANKLとの共添加により、RANKL誘導性MMP-9、RANK、Cathepsin K、TRAPの遺伝子発現増加をさらに増強した。一方、AGE単独添加では、これら遺伝子発現を増加しなかった。さらに、上記実験系で五日間培養後、TRAP染色および吸収活性を検討した。AGEとRANKL共添加により、RANKL誘導性TRAP陽性細胞数の増加および吸収窩形成をさらに増強した。 以上のことから、AGEは、免疫応答と炎症性骨代謝を促進することで、歯周炎による歯周組織破壊に影響を与える可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
終末糖化産物は、その刺激濃度により細胞に正反対の反応を引き起こすことがある。また、その単独添加は、細胞刺激能を認めにくい場合があり、他の物質との共添加の検討に時間を費やした。
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今後の研究の推進方策 |
一部実験計画を修正しながら、引き続き実験を遂行していく。また、同学内科学講座と連携し、実験計画および結果に関して討論し、必要に応じて更なる研究計画の修正を加える。
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次年度使用額が生じた理由 |
当教室に既に備えられている試薬を使用する実験が多かったため、使用額が少なくなった。また、学会発表が遅れているため、旅費の使用が無かった。
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次年度使用額の使用計画 |
研究計画の進行が予定より遅れているため、最終年度の進行速度を上げることで、試薬購入や論文校閲、投稿料等の経費の使用が増加すると考えられる。当該助成金と次年度助成金の使用で賄うこととする。
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