歯周病患者の歯周組織においてIL-1ファミリーの新規サイトカインの発現を広く調べた結果,歯肉上皮においてIL-36γの発現が強いことが明らかになった。そこで歯肉上皮細胞におけるIL-36γの発現に着目した。IL-36γの発現は,IL-1β,TNF-α,IL-17, Porphyromonas gingivalis 存在下で誘導されること,さらに歯肉上皮細胞の分化に伴って増強することがわかった。 これらの結果は,分化した歯肉上皮細胞が Porphyromonas gingivalis 感染によってIL-36γを産生し,歯周病態に関わる可能性を示唆するものである。
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