歯周病細菌は歯周組織の細胞内に侵入,増殖し,歯周病の進行と慢性化に深く関わると考えられている。それらの細胞内侵入細菌の制御のために,本研究は IL-22 に着目し,その感染防御に及ぼす影響を調べた。IL-22 は in vitro で歯肉上皮細胞の分化を抑制し,抗菌ペプチド産生も抑制することが明らかになった。一方,IL-22 は Porphyromonas gingivalis の歯肉上皮細胞への付着性あるいは侵入性を抑制する傾向があった。より詳細な検討が必要であるが,IL-22 がP.gingivalis に対する感染防御に影響を及ぼす可能性が示唆された。
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