研究課題/領域番号 |
26463161
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
内藤 真理子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10378010)
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研究分担者 |
若井 建志 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50270989)
川村 孝 京都大学, 保健管理センター, 教授 (10252230)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 健康寿命 / コホート研究 / QOL / ADL |
研究実績の概要 |
申請者らは、自記式調査票によってかなり正確な口腔状態のデータが得られる歯科医師を対象とした大規模コホート研究「歯科医師を対象とした歯と全身の健康、栄養との関連に関する研究」を2001年に開始し、現在に至るまで追跡調査を継続している。2001~2006 年に調査票によるベースライン調査が実施され、全国46 都道府県歯科医師会に所属する21,272 名(平均年齢±標準偏差:52.3±12.3歳)が参加した(Wakai K. et al. J Epidemiol 2009; 19:72-80)。 本研究の目的は、現在追跡中の参加者20,000人について、二時点での口腔状態(とくに歯周病や歯牙喪失)の変化と疾病罹患(がん、虚血性心疾患、脳血管疾患、骨粗鬆症関連骨折などの生活習慣病)、健康寿命と関係の深いADLやQOLとの関連を明らかにすることである。さらに生活習慣の変化と口腔状態の変化の関連について検討を進める。これらの結果をもとに、各年代での口腔の健康維持の重要性、および口腔の健康維持における生活習慣の寄与を示すことを最終目標としている。 今年度は追跡調査の実施とともに第二次調査の実施準備を進め、調査対象機関のリクルートをおこなった。具体的には46都道府県歯科医師会に研究協力依頼をおこない、承諾が得られた都道府県歯科医師会事務局と研究事務局とのネットワークを構築した。さらに、口腔の健康とADLやQOLの関連についての最新の知見を得るため、情報収集および分析に努めた。ベースライン調査および追跡調査データを用いた解析結果を学術発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
全国都道府県歯科医師会への協力依頼を本年度に完了した。調査実施時期を当初の予定より遅くし、平成28年度に変更した。調査実施時期以外の研究計画の変更はない。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力の承諾が得られた各都道府県歯科医師会担当者と打ち合わせを行い、調査実施スケジュールと手順を確定させる。研究対象は「歯科医師を対象とした歯と全身の健康、栄養との関連に関する研究」参加者で追跡調査実施中の全員とする。郵送調査のスケジュールは、都道府県歯科医師会毎に協議して決める。平成28年度中に調査完了予定となっている。 郵送による質問票調査の流れは以下の通りである。研究事務局(名古屋大学大学院医学系研究科予防医学)から都道府県歯科医師会宛に調査票を発送する。それぞれの都道府県歯科医師会から、「歯科医師を対象とした歯と全身の健康、栄養との関連に関する研究」参加者全員に調査票を送付する。記入後の調査票は参加者が所属する都道府県歯科医師会を通じて、研究事務局に返送してもらうものとする。 回収された調査票(都道府県歯科医師会で個人識別情報を除き、整理番号を付与したもの)は研究事務局で一括保管し、データ入力後、データセットを完成させる。調査の進捗は、本研究ホームページ(http://www.med.nagoya-u.ac.jp/yobo/lemonade/lemonade/)や定期的に発行しているニュースレター等で情報発信する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に一部実施予定であった郵送調査を、すべて平成28年度実施に変更したため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度中に郵送調査を実施し、助成金全額を使用する予定である。
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