研究課題/領域番号 |
26463162
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
中江 弘美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (00709511)
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研究分担者 |
日野出 大輔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (70189801)
吉岡 昌美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 准教授 (90243708)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 回復期病院 / 口腔ケア / 多職種協働 / 歯科専門職不在 / 支援プログラム / アンケート調査 |
研究実績の概要 |
今年度は,平成27年1月から2月に,徳島県内の回復期リハビリテーション病棟を有する18の医療機関において口腔ケアに関わっている職員を対象に「口腔ケア推進について」の実態調査を行った。その結果,病院職員317名から回答を得た。口腔ケアを行う職員の87.0%が悩んだ経験があることが明らかとなった。また,口腔ケアの研修会を受講した経験がある者は,悩みを解決するために“歯科専門職に相談した”,“専門誌を読んだ”等の対処を行っており,悩みが解決できた者は歯科専門職に相談している者が有意に多いことが明らかとなった(p<0.01)。このことから,回復期病院における口腔ケア実施時の病院職員の悩みの解決には,歯科専門職との連携が有効であることが示唆された。今後はこの調査結果を踏まえて,口腔ケアを推進していくために,多職種との情報の共有を円滑に行うための実効性のあるシステムのモデルを検討する予定である。なお,この調査結果は,現在口腔ケア学会に論文投稿中である。また,今年度も前年度に引き続き,口腔ケア支援プログラムの介入を継続した。これらの結果については,現在分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
口腔ケア推進に関する実態調査において次に示す知見を得た。口腔ケアを行う職員の87.0%が悩んだ経験があることが明らかとなり,その悩みが解決できた者は歯科専門職に相談している者が有意に多いことが明らかとなった(p<0.01)。この調査結果に関しては,日本口腔ケア学会に原著論文として投稿中であるため,おおむね順調に進んでいると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,口腔ケア支援プログラム介入後,本研究に参加・協力した病院職員を対象に質問紙調査にて口腔ケアに関する意識の変化を調査する。また,歯科専門職と多職種協働による口腔ケアの有効性を,歯科専門職の直接的介入と間接的介入によりどのような効果を生み出せるのか細菌学的分折とともに検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は実態調査の分析を優先し,同時に昨年に引き続き口腔ケア支援プログラムの介入も実施した。そのため,細菌学的分析が遅延し分析のための消耗品費を次年度に使用することとなった。また,現在論文を投稿中であるため次年度投稿料も使用する予定である。
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次年度使用額の使用計画 |
舌苔の細菌学的分析において、消耗品費を使用する予定である。また,現在論文を投稿中であるため投稿料も同様に次年度使用する予定である。
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