| 研究課題/領域番号 |
26463177
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| 研究機関 | 日本歯科大学東京短期大学 |
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研究代表者 |
佐藤 勉 日本歯科大学東京短期大学, その他部局等, 教授 (60130671)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | タバコ / カドミウム / 骨芽細胞 / 破骨細胞 |
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| 研究実績の概要 |
本年度は東海大学医学部より分与されたヒト由来の骨芽細胞と市販の同細胞を用いて、以下の実験を行った。細胞に曝露させたカドミウム（Cd）濃度は、従来の研究から明らかになっている喫煙者の唾液中Cd濃度を中心に設定した。細胞機能に及ぼすCdの作用の評価には、細胞のDNA合成と増殖能を用いた。その結果、用いた細胞はいずれもCd濃度が10-5mMを超えると機能低下が抑制された。このことから喫煙者ではタバコ中に含まれるCdによって、骨芽細胞の機能が阻害され、骨形成にも影響を及ぼすことが推察された。さらにこのことは曝露されるCd濃度の依存的であることから、喫煙本数の多い者ほど顕著となることが示唆された。Cd曝露された細胞におけるCdの細胞内局在について、電顕的に観察を行ったが、現時点では明らかな所見は得られていない。その原因として、観察標本の切片作成法が考えられるため、引き続き観察試料法を検討しながら、Cd局在の解析を行っている。Cdをはじめとする重金属や熱刺激により細胞はメタロチオネイン（MT）を誘導することが知られている。MTは生体に対して様々な作用・役割を有していることから、喫煙者におけるMTの作用を明らかにすることは有用と考える。本年度は免疫組織学的にCd曝露された細胞のMTの動態について検討を行った。現在、得られた結果について解析中である。また、ヒト破骨細胞を用いた上記実験についても試みており、骨芽細胞との比較を行う予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画に対しておおむね順調に進展している理由としては、計画した実験のほとんどを実施出来た点である。ただし、結果の再現性や方法にいくつか問題点も生じたことから、おおむね順調と考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成26年度に結果を出す予定であった実験のうち、いくつかは最終的なデータが出ていないため、早急に追加実験等を実施する。平成27年度はCd曝露された細胞が誘導・産生する物質について、多岐にわたって測定することから、順次データの整理と解釈を並行して行いながら、研究を進めていく予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
Cd曝露させて細胞におけるCd局在観察の実験において、当初の実験方法では明確なデータが得られなかったため、より適切な方法による実験を次年度にかけて行うためその予算を次年度に使用することになったため。
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| 次年度使用額の使用計画 |
現在、Cd局在の観察のための新たな試料作成を試みており、本年７月までには実験を行える計画となっている。
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