研究課題/領域番号 |
26463182
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
船山 さおり 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (30422611)
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研究分担者 |
伊藤 加代子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80401735)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 自発性異常味覚 / 評価 / マグネシウム |
研究実績の概要 |
味覚障害のうち、自発性異常味覚は「安静時の口腔内の味(苦味等)」の訴えを有するものであり、定量的、客観的な評価が極めて困難である。明確な診断基準が存在しないため、これまでに科学研究費補助金(H22~H25)をうけて、その診断に用いることができる指標を検証してきた。次の段階としては、苦味の原因となる要素を探索することが必要である。本研究では、苦味物質である可能性が示唆されているマグネシウム(Mg)の値に着目し、自発性異常味覚の診断における指標のとしての有用性を検討することを目的として立案した。本年度は、データ収集のための準備を以下の要領で行った。①質問紙・同意書の作成、倫理書類提出 ②必要器具等の準備 ③試薬の調整:苦味物質を吸着するリポプロテイン含嗽溶液の調整 ④委託業者との摂政:血液検査施行時の検体・依頼書の授受および金額等の確認。⑤コントロールデータ収集のための人材の確保 このうち、①の倫理申請であるが、遺伝子を絡めたものと思われ、遺伝子倫理審査委員会に申請していたため審査に時間を要し、結果的にはその委員会に申請すべき内容ではないとの審議結果が出たため再度作成し申請し直していたため、いまだ許可がおりていない状況である。上記のほかの項目はすべて準備済みであり、申請許可が下り次第速やかにデータ収集を行えるよう整えている。 本研究によって診断に用いることのできる指標が明確になれば、患者の治療およびQOLの向上に大きく寄与できると考えられる。前回の研究では苦み物質の存在は明らかにすることができるようになったが、さらに唾液中のMgの定量評価を行うことで、苦味物質の具体的な原因を解明し、客観的指標のない自発性異常味覚の診断に寄与できるものと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遺伝子を絡めた研究として倫理申請をすすめていたため、その審査に時間を要していた。加えて結果的に遺伝子倫理審査は必要ないとの審議結果となったため、再度他の委員会に申請し直すこととなったため、現在まだ倫理申請の許可がおりていない状況である。従って、実際のデータ収集を行えていないため、研究計画よりも遅れることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は患者データ収集のみ行う予定であったが、倫理申請が下り次第、初年度に予定していたコントローデータ収集を同時に行っていく予定として、計画を組み直す。 本年と来年の前半期で全データを収集し、その後解析を加える予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
倫理申請の許可がおりていないため、予定していたコントロールデータ収集ができなかった。従って、その消耗品やデータ解析に関わる費用は、コントロールデータ収集を行うために使用するべく、次年度に繰り越しとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
上記理由につき、繰越額は本年データ収集の際に使用する。 患者データは予定通り本年より開始するため、予定金額を利用できると考える。
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