研究課題/領域番号 |
26463183
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉田 登志子 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10304320)
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研究分担者 |
木尾 哲朗 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10205437)
高永 茂 広島大学, 文学研究科, 教授 (10216674)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 歯科医療コミュニケーション / 教育内容 / 教育方略 / 歯科医学教育 |
研究実績の概要 |
初年度と次年度の2回実施した会議で話し合われた結果をもとに、最終年度は、医療コミュニケーションの基本的理論や教育内容項目、そして教育方略について記述したガイドである研究成果報告書の冊子を作成し、29の全歯学部または歯科大学へ配布した。 冊子は、2回に亘って開催された医療コミュニケーションガイド作成に関する会議の概要、歯科医療コミュニケーション教育に役立つ基本的な理論や内容項目、歯科医療コミュニケーションを教える際に教員が知っておくべき理論や概念、医療コミュニケーション教育実践内容の事例、そして医療コミュニケーション教育方略の5部から成り立っている。第2部の基本的理論や教育内容項目の大項目として、1)コミュニケーションの基礎、2)コミュニケーションの背景(理論)、3)コミュニケーションの構造、4)対人的機能(調整)のコミュニケーション、5)患者中心の医療、6)異文化アプローチ、7)医療面接、8)インフォームド・コンセント、9)行動変容を収載した。また、第3部の「歯科医療コミュニケーションを教える際に教員が知っておくべき理論や概念」として、1)メタ認知、2)経験学修に関する理論、3)省察的実践、4)フィードバック、5)ファシリテーション、6)コーチング、7)成人教育理論を収載した。第4部では九州歯科大学、松本歯科大学、岡山大学歯学部、京都大学大学院医学研究科にて実施されている医療コミュニケーション教育内容の概要を紹介し、第5部の教育方略では、学年別と全般的に使用できる教育方略を記載した。 医療コミュニケーションに見識を持つ学際的な専門家、およびその教育の担当者の意見を集約し、報告書であるガイドを開発したことによって、基礎理論から臨床への橋渡しをする妥当性を備えた教育内容や教育方法を示すことができ、各大学での歯科医療コミュニケーション教育に貢献できるものと考える。
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備考 |
研究成果報告書、「基礎理論と臨床をつなぐ歯科医療コミュニケーションガイドの開発」、平成29年3月、吉田登志子
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