研究課題/領域番号 |
26463196
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
田中 聖至 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (00350166)
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研究分担者 |
関本 恒夫 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (40095170)
苅部 洋行 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50234000)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 眼球運動 / 歯科医学教育 / 視覚素材 / 視知覚認知パターン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、眼球運動測定装置を用いて視覚素材観察における最適な視知覚認知パターンを解明することにより、効果的な歯科医学教育の実践を行う事である。これまでの研究で、停留点主体でサッケードが少なく、視覚素材からの視知覚情報認知を右回りのパターンで入手している被験者が視覚素材からの所見検出率が高かったことを明らかにしている。これは、視覚素材である混合歯列期のパノラマエックス線写真観察時のゴールドスタンダードである小児歯科専門医の視知覚認知パターンと一致していた。この研究結果に基づき、平成28年度では臨床実習前後の眼球運動パターンの変化を分析した。観察時間は開始時で平均100.4秒、終了時で平均184.0秒であった。全員の観察時間が増加していた。開始時における所見の検出率は、歯齢85.7%、先天欠如42.6%、過剰歯28.6%、保隙装置85.7%、修復物42.6%であった。終了時の検出率は歯齢71.4%、先天欠如42.6%、過剰歯57.1%、保隙装置100.0%、修復物14.3%であった。検出率に変化のあった項目は、歯齢(減少)、過剰歯(増加)、保隙装置(増加)、修復物(減少)であった。視知覚認知パターンにおいても一部分ではなく全体を観察するパターンに変化していた。本研究の成果は、第35回日本歯科医学教育学会総会および学術大会、95th General Session & Exhibition of the IADRで発表した。 今後は研究成果を第36回日本歯科医学教育学会総会および学術大会、28th South East Asia Association for Dental Education (SEAADE) Annual Scientific Meetingにて発表し、Journal of Dental Education に投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度は当該研究課題の最終年度であったが、他業務従事時間の増加に伴い、当初予定していた実験計画の進捗に支障をきたし、研究成果をまとめきれなかった。その結果、延長願いを行ったため、「やや遅れている」、とした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は既に国内学会と国際学会に発表準備を行ったため、ジャーナルへの投稿準備を開始した。新規課題も採択されたため、いよいよNIRsを用いて前頭前野の分析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度は当該研究課題の最終年度であったが、他業務従事時間の増加に伴い、研究計画の進捗に支障をきたし、延長願いを行ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
今後は研究成果をまとめ、第36回日本歯科医学教育学会総会および学術大会、28th South East Asia Association for Dental Education (SEAADE) Annual Scientific Meetingにて発表を行い、研究総括をJournal of Dental Education に投稿予定である。
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