研究課題/領域番号 |
26463215
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹野 ゆかり 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20509088)
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研究分担者 |
藤本 悦子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00107947)
有田 広美 福井県立大学, 看護福祉学部, 教授 (30336599)
大島 千佳 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30405063)
間脇 彩奈 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10533341)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 続発性リンパ浮腫 / 肥満 / リンパ浮腫生活指導 / 複合的理学療法 |
研究実績の概要 |
本研究では、続発性リンパ浮腫ケアの基本である生活指導と複合的理学療法における効果的な介入方法の構築を目指し、1)肥満と浮腫との因果関係、2)肥満がリンパの流れに及ぼす影響、という2点に焦点を置き、ヒトとラットを用いて研究を行っている。 1)においては、パイロットとして10名ほどのリンパ浮腫患者に対し、体重の推移についてレトロスペクティブに調査を行っている。しかし、対象者がすでにリンパ浮腫を発症していることもあり、偏りが見られる。対象者を募集するにあたり海外の医療機関を候補に挙げていたが、渡航の調整がうまくつかず、計画の実施が難航している。 2)においては、肥満ラット、糖尿病ラットを用いて後肢の皮下に注射したイヌリンが時間経過と共に尿中に排出される割合を調べた。その結果、肥満ラットではコントロールと比較し排出時間が遅く、逆に糖尿病ラットでは排出時間の速いことが明らかになった。つまり、肥満では体内に水分が貯留しやすく、浮腫になりやすい傾向であることがわかった。この結果については、学会にて発表を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットを用いた動物実験については、おおむね順調に進行しているものの、ヒトについてはパイロットスタディー以外進んでいない。これは、倫理面においてがん治療後の患者にアプローチする難しさとともに、その他関連研究との調整の難しさも関与していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験については、リンパ浮腫ラットを用いたイヌリン排出量の測定に加え、肥満の状態をみるためにレプチンの測定を予定している。また実験機間の最後には、他大学のMRIを借用し、肥満の状態を見ていく。最終的には、組織学的に肥満とリンパ浮腫の関連をみていく。 ヒトを用いた調査においては、これまでに予定していた医療施設以外へのアプローチを行っている。また、海外での調査についても渡航時期、期間の調整を行い、先方との打ち合わせを行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
ヒトを対象とした調査が進んでいないのが原因であると考えられる。
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次年度使用額の使用計画 |
対象者が参加しやすいような調査内容への変更と、調査に協力してくれる医療機関との綿密な打ち合わせを行っていく。
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