褥瘡スケールの中には判断が難しい項目が含まれており、使用者の知識・経験によって褥瘡状態の判定に違いが生じる可能性があり、看護ケア内容の選択に影響を与える。申請者は、創傷治癒に関与しているフィブロネクチン(FN)に着目し、褥瘡状態を判断できる材料とし継続して分析を行なっている。 今回は、褥瘡の治癒過程を特異的に反映する抗FN抗体をデザインし、この抗FN抗体を用いて褥瘡の評価を行なった。結果から、FNが褥瘡の治癒過程に関係していることが明らかになり、褥瘡の治癒過程を判断するマーカーとしての可能性が証明され、看護師が正確に褥瘡の治癒過程を判断できる材料になることの有用性が示唆された。
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