年齢による皮膚生理機能の特徴および皮膚洗浄法における温熱刺激・機械的刺激・化学的刺激が皮膚バリア機能に及ぼす影響について明らかにすることを目的に、20歳台から80歳台の48名の皮膚生理機能を測定した。その結果、背部や下肢などの身体の部位の違いや年齢層によって皮膚生理機能の特徴が異なることが明らかになった。さらに60歳台以上の高齢者では、TEWLと皮膚温が高いため皮膚からの水分蒸散が多く、上肢よりも下肢の乾燥をきたしやすいことが示された。本研究の結果から年齢層による皮膚生理機能の特徴が異なるため、年齢層による特徴を考慮した皮膚洗浄法を含む日常のスキンケアの必要性が示唆された。
|