本研究は一般病棟の新人看護師が終末期がん患者に寄り添う力を育成・支援する看取りケア教育プログラム作成のための基礎研究であり、3つの調査を実施した。まず、病院の教育責任者への自記式質問紙調査から看取り教育の現状と課題を把握した。次に新人看護師への面接調査から、新人看護師の看取り教育に関する支援ニーズを明らかにした。また、新人看護師が推薦する中堅看護師に面接調査を実施し、中堅看護師の看取りにかかわる新人看護師への支援方法や教育的機能を明らかにした。この結果、看取り経験で困難を抱える新人看護師の教育・支援は、集合研修ではなく、臨床現場での実経験に連動できるプログラムの開発が必要であると示唆された。
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