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2014 年度 実施状況報告書

「『患者教育』の質向上に向けた病棟看護師のための教育プログラム立案モデル」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26463244
研究機関三重県立看護大学

研究代表者

森山 美香  三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (10632200)

研究分担者 舟島 なをみ  千葉大学, 看護学研究科, 教授 (00229098)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード患者教育 / 自己評価尺度 / 病棟看護師
研究実績の概要

本研究の最終的な目的は、効果的な患者教育を実現できる病棟看護師の育成を目ざし、病棟看護師が自己の患者教育行動の質を評価できる「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」を開発し、「『患者教育』の質向上に向けた病棟看護師のための教育プログラム立案モデル」を作成することである。平成26年度は、以下のように研究を推進した。
1.尺度の信頼性・妥当性検証に向けた全国調査:患者教育の目標を達成できた病棟看護師の行動を概念化した質的機能的研究を基盤とし、患者教育上、重要な看護師の行動を問う64項目質問を作成し、尺度化、レイアウトを行い「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)を作成した。また、国内外を含む文献検討を実施し「特性調査紙」を作成した。その後、異なる背景をもつ病棟看護師4名から構成される専門家会議、および病棟看護師2名への個別面接を行った。会議、および面接では、「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)、および「特性調査紙」の質問項目の内容の妥当性、表現の適切性、追加すべき質問項目の有無について検討し、これらの内容的妥当性を確保した。現在、パイロットスタディを用いた内容的妥当性の検討準備を行っている。
2.尺度の信頼性(安定性)検証に向けた調査:現在、「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)、および「特性調査紙」の内容的妥当性の検討に向けて、パイロットスタディの準備を行っている。そのため、全国調査、尺度の信頼性(安定性)検証に向けた調査の実施に至っていない。
3.尺度の完成に向けたデータ分析:現在、「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)、および「特性調査紙」の内容的妥当性の検討に向けて、パイロットスタディの準備を行っている。全国調査、尺度の信頼性(安定性)検証に向けた調査が実施に至っていないため、尺度の完成に向けたデータ分析にも至っていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1.尺度の信頼性・妥当性検証に向けた全国調査:研究計画に沿って、①患者教育の目標を達成できた看護師の行動を概念化した質的帰納的研究を基盤とした「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)を作成した。また、尺度の内容的妥当性の検討に向けた専門家会議が終わり、現在、続いて行うパイロットスタディの準備を行っている。専門家6名の日程が折り合わず、4名が参加する会議と、2名がそれぞれ参加する個別の面接を行い、検討した。この検討結果に基づく「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)の修正に時間を要した。続くパイロットスタディの実施、全国調査を次年度に延期したため、達成度は「やや遅れている」とした。
2.尺度の信頼性(安定性)検証に向けた調査:「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)、および「特性調査紙」の専門家会議、および面接を行い、尺度の内容的妥当性を確保した。現在、内容的妥当性の検討に向けて、パイロットスタディの準備を行っている。全国調査に向けた調査の実施に至っていないため、達成度は「やや遅れている」とした。
3.尺度の完成に向けたデータ分析:「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)、および「特性調査紙」の専門家会議、および面接を行い、尺度の内容的妥当性を確保した。現在、内容的妥当性の検討に向けて、パイロットスタディの準備を行っている。全国調査、尺度の信頼性(安定性)検証に向けた調査の実施に至っていないため、達成度は「やや遅れている」とした。

今後の研究の推進方策

1.尺度の信頼性・妥当性検証に向けた全国調査の実施
病棟看護師者50名程度の回収率となるようパイロットスタディを実施し「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)、および「特性調査紙」の内容的妥当性を検討する。妥当性を確保できたら速やかに全国調査を行う。
2.尺度の信頼性(安定性)検証に向けた調査
病棟看護師50名程度の回収率となるようパイロットスタディを実施し「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)、および「特性調査紙」の内容的妥当性を検討する。妥当性を確保できたら速やかに全国調査を行い、そのうち、協力の得られた対象者に、全国調査の2週間から4週間後に、再度調査を行う。
3.尺度の完成に向けたデータ分析
①1の成果である「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)を用い、全国の病院に就業する病棟看護師を対象に調査を実施し、収集したデータを用い、項目分析(項目間相関係数の算出、項目-全体相関分析、因子分析等)を行い、適切な質問項目を選定する。また、選定した質問項目により尺度を構成し、クロンバックα信頼性係数の算出による内的整合性の検討、因子分析による構成概念妥当性の検討を行う。②データをさらに分析し、病棟看護師の患者教育行動の質向上を目的とした「『患者教育』の質向上に向けた病棟看護師のための教育プログラム立案モデル」を作成する。

次年度使用額が生じた理由

平成26年度は、①「病棟看護師のための患者教育自己評価尺度」(暫定版)・「特性調査紙」を作成し、②これらの信頼性・妥当性検証に向けた全国調査、③尺度の信頼性(安定性)検証に向けた調査、④尺度の完成に向けたデータ分析を行う計画であった。しかし、専門家会議の結果を踏まえた尺度の修正に時間を要した。そのため、②③④が計画よりも遅れた。

次年度使用額の使用計画

パイロットスタディ、調査の実施が次年度に延期となったため、平成26年度の残額(印刷費、郵送費など)はパイロットスタディ、調査に使用する。また、平成26年度の研究費の使用計画については、当初計画どおり、申請する。さらに、研究代表者は、三重から東京へと所属研究機関を変更している。しかし、研究進捗の遅れを是正するため、研究分担者との綿密な研究打合せを要する。そのため、研究打合せ旅費については、当初計画通り、250千円を申請する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 原著2015

    • 著者名/発表者名
      看護師長としての望ましい行動-看護師長の知覚を通して-
    • 雑誌名

      看護教育学研究

      巻: 24(1) ページ: 57-68

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 教育ニードアセスメントツール(看護師長用)の開発-信頼性と妥当性の検証-2014

    • 著者名/発表者名
      森山美香、舟島なをみ、中山登志子
    • 学会等名
      第34回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      第34回日本看護科学学会学術集会
    • 年月日
      2014-12-01

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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