研究実績の概要 |
研究目的は,病棟看護師が,患者教育を展開するために必要な能力の程度を査定し,その能力を向上するために活用できる自己評価尺度を開発することである。そのため,本研究は,次の3つの目標の達成を目指した。第1に,研究成果(森山ら,2008)を基盤に作成した「患者教育力自己評価尺度―病棟看護師用―」を用いて全国調査を実施し,尺度の信頼性・妥当性を検証した「患者教育力自己評価尺度―病棟看護師用―」を開発する。第2に,「患者教育力自己評価尺度―病棟看護師用―」を用いてデータを収集し,調査対象となった病棟看護師の患者教育力を診断する。第3に,調査対象となった病棟看護師の患者教育力に関係する因子を探索・解明する。これらの結果を統合し,病棟看護師の患者教育力の向上を支援する「『患者教育』の質向上に向けた病棟看護師のための教育プログラム立案モデル」を作成する。 平成28年度は,第3の目標達成に向け,平成27年度に収集した調査結果を分析し,調査対象となった病棟看護師の患者教育力の診断および調査対象となった病棟看護師の患者教育力に関係する因子の探索と解明を行った。また,平成26年度に開発した「患者教育力自己評価尺度―病棟看護師用―」について,国立看護大学校紀要16(1)に原著論文を発表した。さらに,病棟看護師の患者教育力に関係する因子の探索と解明結果に関する研究抄録を第37回日本看護科学学会学術集会(仙台)に応募した。 引用文献 森山美香他(2008)ベッドサイドの患者教育を展開する看護師行動の解明:目標達成場面に焦点を当てて,看護教育学研究,17(1), 50-63.
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