研究課題/領域番号 |
26463248
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
塩田 敦子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (90221291)
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研究分担者 |
榮 玲子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (80235134)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 漢方教育 / 看護基礎教育 |
研究実績の概要 |
未だ確立されていない、看護基礎教育における漢方教育のあり方を探るために、初年度は学ぶ側の看護学部学生のレディネス、モチベーションについて調査を行うとともに、全国の4年制看護学部をもつ大学の漢方に関する講義導入の実態把握、看護学部長、教員の漢方教育に対する意識を調査したいと考えた。 まず当研究計画について、計画書、アンケートを作成し、本学倫理審査委員会で承認を得た。 本学看護学部1年生67名へのアンケート調査の結果、漢方薬内服経験のある者は37%(25/67)であり、その8割の者が効果を感じていた。漢方のイメージは「健康増進に適している」、「西洋医学と異なったよさがある」の順に多かったが、22%(15/67)で「よいイメージはない」と答えた。漢方医学に興味のある者は81%(54/67)で、「看護学科の教育において漢方医学の講義は必要だと思いますか」という質問には「必修科目として必要」3%(2/67)、「選択科目として必要」96%(64/67)、「必要ない」1%(1/67)であった。 また、研究者が本学1年生必修科目「教養ゼミナール」の中で、他の教員12名とそれぞれ専門分野について90分の講義を行い興味をもった分野のレポート提出を課したところ、過半数にあたる34名が漢方に関するレポートを提出し、漢方への興味の深さがうかがえた。 全国の4年制看護学部をもつ大学226校(2015/1調査時)へのアンケート調査については、現在依頼状、アンケートを印刷し郵送準備中である。 日本東洋医学会、国際ウイメンズメンタルヘルス学会への参加は、漢方教育を行っている施設の発表や、その担当者と意見交換ができ有意義であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1年目に全国4年制看護学部を持つ大学へのアンケート調査は終了したいと考えていたが、現在まだ郵送準備中である。 アンケート内容について、先行研究も少なく、時間をかけて共同研究者と検討、吟味したため、遅れてしまったと考える。
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今後の研究の推進方策 |
全国4年制看護学部を持つ大学へのアンケートもできあがっているため、急ぎ郵送の準備を行う。返却されたアンケート結果について、SPSSを用いて基本統計量の算定を行い、変数間の関連についても検討する。また、既に漢方教育をとりいれている大学には承諾を得たうえで個別に連絡をとり、その状況や学生の反応について詳しく聞き取り調査をしたいと考えている。 そのうえで、本学のみならず香川県内の4年制看護学部をもつ大学の看護学部学生1~4年生に、漢方医学に関する興味や望まれる教育についてのアンケート調査を行い、その結果についても検討する。 最終的には看護基礎教育における漢方教育の望ましい取り入れ方の提案とその教材開発を目指しており、漢方専門医へのアンケート調査、インタビューも考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に行う予定であった、全国の4年制看護学部を持つ大学へのアンケート調査の準備が遅れ、郵送費、謝礼の図書券の購入等の支出がなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
初年度に行う予定であった、全国の4年制看護学部を持つ大学へのアンケート調査の準備も整いつつあるため、郵送、謝礼の図書券の購入等を順次行う。
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