研究課題/領域番号 |
26463250
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研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
赤嶺 伊都子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 講師 (60316221)
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研究分担者 |
新城 正紀 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 教授 (50244314)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 臨床中堅看護師 / 能力開発プログラム / ポートフォリオ |
研究実績の概要 |
平成26年度は、アクションリサーチ手法により、研究対象となるB病院に対してこれまで赤嶺らが開発した「臨床中堅看護師能力開発プログラム」に加え、ポートフォリオを導入して実施した。B病院において本プログラムを実施するにあたり、B病院の研究協力メンバーとキャリア開発研究会を開催し、研究代表者および分担研究者が協力、サポートを図った。 本プログラム参加者に本プログラム参加前後でアンケート調査を実施した。本プログラムには13人の中堅看護師が参加した。9人からアンケートの回答があった。全員が本プログラム参加は自身のキャリア開発に「役立った」と回答し、その理由として「中堅看護師としての意識がもてた」「人を巻き込むにはどうしたらよいかを学べた」「これまでと異なったアプローチやプロセスを学習できた」を挙げていた。本プログラムの満足度については「満足」88.9%、「まあ満足」11.1%であった。ポートフォリを導入したことについては、「自己の活動の振り返りに役立った」66.7%、「活動の計画を立てるのに役だった」22.2%、「他者への説明に役立った」33.3%であった。研修で配布された資料や、自身の活動の経過で得られた資料、作成した指導案やポスターなどの成果物をファイリングし活用していた。 ポートフォリを導入することで、自己の活動の振り返りや活動を評価することができ、満足感に繋がったと推察された。また、客観的に自己の活動の評価が行えることで、自己の成長を実感し、モチベーションの向上にも繋がると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、これまでの研究テーマを継続発展して実施しているため、研究対象施設との調整がスムーズに進み、当初2年目予定のポートフォリオの導入を初年度に実施導入した。B病院の研究協力メンバーとキャリア開発研究会を月1回開催した。研修参加者には、ポートフォリオ導入前後でアンケート調査を実施した。さらにポートフォリオに関する文献収集を行った。ポートフォリオ導入による評価(比較検討)のために、導入前年度に実施したプログラムのみの評価について国内の関連学会で発表した。 しかし、当初予定していた国内および国外のポートフォリオを導入・活用に関する実践的取り組みについての視察は実施できなかった。また、ポートフォリオの専門的立場の講師を招聘して専門的情報提供のための講演会については開催ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題2年目も引き続き、臨床中堅看護師能力開発プログラムの実施に加えて、ポートフォリオを活用して本プログラムを実施する。また、研究対象病院のB病院の研究協力メンバーと協力・連携を密にして、本研究課題を推進する。 国内および国外のポートフォリオを導入・活用に関する実践的取り組みについて視察を計画的にすすめていく。 ポートフォリオの専門的立場の講師を招聘して専門的情報提供のための講演会の開催を計画的に実施する。 研究成果について、国内外の関連学会での発表を計画的に行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
主な理由は、初年度に予定していた国内および国外のポートフォリオを導入・活用に関する実践的取り組みについての視察は実施できなかったことと、招聘講師による講演会を実施できなかったことにより、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
①国内および国外のポートフォリオを導入・活用に関する実践的取り組みについての視察を行う。②招聘講師による講演会を実施する。③初年度に引き続き、研究対象病院であるB病院において「臨床中堅看護師能力開発プログラム」に加え、ポートフォリオを活用した研修を実施する。実施前後でプログラム参加者へアンケート調査を行い、プログラムの評価を行う。④B病院研究協力メンバーとの研究会を定期的に開催する。さらに研究会メンバーへフォーカスグループインタビューを実施する。⑤ポートフォリオ導入前後の比較分析を行い、介入の評価を行う。⑤研究成果を国内および国外の関連学会にて発表する。
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