研究課題/領域番号 |
26463250
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研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
赤嶺 伊都子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 准教授 (60316221)
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研究分担者 |
新城 正紀 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 教授 (50244314)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 臨床中堅看護師 / 能力開発プログラム / 看護継続教育 |
研究実績の概要 |
本研究課題の2年目(平成27年度)は、前年度に引き続きB病院の臨床中堅看護師を対象に、ポートフォリオを用いた臨床中堅看護師能力開発プログラムを実施した。プログラムの参加者は12名であった。プログラム実施前後で参加者へアンケート調査を実施した。また、本プログラム実施にあたっては、運営を行うB病院の研究協力者と研究会を月1回開催し、本プログラム運営および評価について討議を行った。本プログラム終了後に研究協力者へアンケート調査とフォーカスグループインタビューを実施した。 本プログラム参加者の対象者の平均年齢は35.5歳、平均臨床経験年数11.8年であった。本プログラムについて「満足」と回答した者は45.5%、「まあ満足」54.5%であった。その理由では「課題解決に取り組んだことにより業務が整理され、スムーズに仕事が進むようになった」「今後自分が指導育成していく立場であることを再認識できた」などが挙げられた。 ポートフォリオについて、90.9%が個別ファイルを活用し、80%の者が「活動の振り返りに役だった」と回答した。「ファイリングすることで、自分の考えがまとめやすくなり振り返りにも役だった」との意見も挙げられた。ポートフォリを行うことで自身の活動を客観的に振り返ることで俯瞰できることが示唆された。 本プログラムについては「中堅として見つめ直すよい機会になった」「自身の立ち位置や役割について考えさせられた」「他部署の中堅と情報交換ができた」などが挙げられた。本プログラムは中堅看護師としての役割について認識し、情報交換の場にもなり、看護師としてのモチベーションの向上にも寄与していることが示唆された。研究協力者の調査については現在分析を進めている。 研究分担者と国内外の学会等に参加し、当該分野の研究および関連する研究について情報収集し、研究の推進と発展について意見交換と討議を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教育活動のため、研究を進める時間の確保ができなかったため、当初の計画通りに研究を進めることができなかった。研究の成果を国内外で発表できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
本プログラムを推進するために、ポートフォリオの専門家による研修会を開催して、その参加者へ質問紙調査を行う。平成28年度は、引き続き本プログラムをB病院にて実施する。また、活動の評価と、本プログラムおよびポートフォリオの導入の効果について評価を行う。ポートフォリオの活用による中堅看護師全体および個々の能力向上の評価方法を検討し、その有効性と課題を明らかにする。 国内・国外の関連学会にて研究成果を発表し、論文化を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
「旅費」、「人件費・謝金」および「その他」の支出項目残額により次年度使用額が生じた。「旅費」は、予定していた国内外の学会に参加できなかったことにより残額が生じた。「人件費・謝金」は、予定していた講師の研修会が開催できなかったため、講師謝金の支出が無かったことにより、残額が生じた。「その他」は、研究成果投稿料、会議費等などの支出が無かったことにより残額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度は、専門家による研修会を開催する。また、対象病院で臨床中堅看護師能力開発プログラムを行い、その成果について、国内外の学会で発表を行う。さらに学術雑誌等への論文投稿を計画している。
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