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2015 年度 実施状況報告書

看護師のレジリエンス向上のための認知行動コーチングを導入した教育支援の効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 26463262
研究機関帝京科学大学

研究代表者

清野 純子  帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (80549973)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードレジリエンス / コーチング / 看護師
研究実績の概要

臨床で働く看護師は、人間の生命にかかわるという職業特有のストレスフルな状況を経験し、加えて、高度な医療に対応していくことや経験の浅い看護師を育成するなどその役割は多様である。そこで、本研究の目的は、看護師特有の思考や行動(ビリーフ)の変容および困難な状況を乗り越えるための能力・スキル(レジリエンス)を獲得するために、認知行動コーチングを導入し、効果的な教育支援を展開することであった。
本年度の主な目的は、認知行動コーチングを導入した教育支援プログラムの実践および内容の評価と研修実施による看護師のレジリエンスビリーフ、ストレス反応への影響を検討することであった。
本年度においては、新人看護師を指導する実地指導者看護師(看護師3年目)に対し、認知行動コーチングを取り入れた研修会を3回実施した。第1回目では、学習意欲と動機づけ,自尊感情,自己効力感,成人教育学(アンドラゴジー)、アサーティブな表現方法について行った。第2回目では、コーチングの講義を行い、演習として問題解決に向けGROW(Goal:目標、Reality:現在の状況の確認、Options:行動案、What, When, Who, Will:「何」「いつ」「だれが」「実行する意思」)を用い質問練習を行った。第3回目ではチーム全体の能力向上を目指し質問を用いた会議の持ち方についての講義および演習を行った。さらにストレスを増強させる要素として考え方や価値観(ビリーフ)に関する講義を行った。そして、研修会開始前には、「レジリエントナース尺度」「看護師のビリーフ尺度」「ストレス反応」などの質問紙調査を実施し、レジリエンスの変化、レジリエンスとストレス反応との関係などについて検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は、看護師のレジリエンス向上のための教育支援として、認知行動コーチングを導入した教育プログラムの実践と効果検証を行い、看護師のレジリエンスの向上を目指すものである。
H27年度においては、新人看護師の指導・教育にあたる実地指導者看護師の研修を3回実施することとした。継続的変化については検討することができたが、教育プログラムの効果検証するまでには至っていないため、予定していた目的よりは少し遅れていると考える。

今後の研究の推進方策

H27年においては、看護師の研修会を実施でき、質問紙調査により全3回を通しての変化については検討できた。しかし研修そのものの効果検証には至らなった。今年度は、1年間を通して継続的な研修会は実施できないが、1回のみの研修会で認知行動コーチングに関する講義を2施設で実施予定である。また、実地指導者研修会において、認知行動コーチングの学習に関する必要性および期待に関することの調査を予定している。そこから、教育内容としての有効性を検討したいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

H27年度はヨーロッパ健康心理学会に参加予定であったが参加できず、新人看護師を指導・教育する実地指導者看護師を対象とした研修会の実施のみであった。そのため余剰金が発生した。また、WEB調査を実施する予定であったが、実施時期や調査内容の検討に時間を要したため実施できなかった。

次年度使用額の使用計画

H28年度においては、ヨーロッパ健康心理学会に参加し、レジリエンスやコーチングに関する研究の新しい知見を得、研究に反映させていきたいと考えている。そのため、その学会参加費および旅費が経費として必要である。研修会を実施するにあたり研修会の資料や質問紙作成のため印刷機とインク、質問紙調査の謝礼や文具、看護学や心理学関係の図書、統計に関する図書費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 看護師のレジリエンス向上を目指した研修での気づき ―実地指導者看護師の研修会を通して―2015

    • 著者名/発表者名
      清野純子・井上真弓・石川利江
    • 学会等名
      一般社団法人日本健康心理学会
    • 発表場所
      桜美林大学
    • 年月日
      2015-09-06

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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