研究課題/領域番号 |
26463263
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
平野 美津子 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 教授 (80123321)
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研究分担者 |
芦田 ルリ 東京医科大学, 医学部, 講師 (10573199)
倉本 クリスティーン 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (20510126)
篠崎 惠美子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 准教授 (50434577)
小野 五月(坂田五月) 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 臨床准教授 (90288407)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 外国人模擬患者 / 看護コミュニケーション / 模擬患者セッション / 外国人へのケア / シナリオ / 看護教育 |
研究実績の概要 |
本研究は「英語を使って看護ができる看護師」を養成するために、看護学生の授業において、外国人模擬患者を組み入れた授業を作り出すための方略を考えるのが目的である。そのためには、外国人SPの拠点作り、英文シナリオの作成、英語授業、看護の授業での運用と評価を研究期間内に行う計画である。 3年計画の1年目では、外国人模擬患者の募集、看護教育において積極的にSPを使い成果を上げているアメリカの大学として、Samuel Merritt University (以降SMU、アメリカ)においてSP教育の方略、問題点、トランスカルチャー視点での話題について資料収集、および、外国人模擬患者セッションに使う学生の学習過程に即したシナリオ作りを行う予定を立てていた。 実際今年度では、外国人模擬患者を3名集めることができ、当初は実施を予定していなかった外国人模擬患者セッションを、看護学部2年生の英語のクラスで実施することができた。履修生はすべて外国人との模擬セッションを体験した。さらに、その成果について、日本看護研究学会東海支部学術集会において、2題を発表することができた。また、27年6月には、アメリカで行われる模擬患者教育に関する学会での発表も採択され、さらに8月の日本看護研究学会学術集会でも発表予定である。 SMUへの見学についても実施でき、貴重な資料を収集できた。特に、どんな小規模な看護学部においても模擬患者セッション用の個室と観察できる機材を備えた部屋が用意されているのを知った。模擬患者役の方からも貴重な話を聞くことができた。 シナリオ作りに関しては、学生が負担無く行える2分程度のシナリオを5つほど制作し、そのうちの3つについては、アニメーション化ができ、学生が実際の模擬場面を想像しやすくなった。このアニメーションの成果については、今後の課題としていきたい。十分以上の成果が発揮できた1年であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初は、外国人模擬患者の募集、看護教育において積極的にSPを使い成果を上げているアメリカの大学として、SMU においてSP教育の方略、問題点、トランスカルチャー視点での話題について資料収集、および、外国人模擬患者セッションに使う学生の学習過程に即したシナリオ作りを行う予定を立てていた。実際に、外国人模擬患者セッションを行うのは、研究2年目と考えていたが、外国人模擬患者も3名見つかり、実際のセッションも実施でき、さらにはその成果についても学会発表ができた。SMUへの訪問および、シナリオつくりも順調に進んだ。さらには、そのシナリオをアニメーション化することもできた。
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今後の研究の推進方策 |
27年度では、外国人模擬患者セッションを昨年の1度から2度に増やし、学生の成長を見ていきたい。また、シナリオを引き続き作成していき、アニメーションの数も増やしていく予定である。 外国人模擬患者の募集も引き続き行い、遠方の方にも周知されるように図っていきたい。 学会での発表も、6月にはアメリカのASPE (Association of Standardized Patient Education)、7月にはJASMEE (Japan Society for Medical English Educatiuon) 、さらに8月には日本看護研究学会において、行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画にはなかったが、スイスで行われた4th Swiss Conference on Standardized Patients and Simulated in Health Care(2014.9.10-12)に参加して、看護教育に模擬患者セッションがどのように行われていくべきなのかなどの資料を得た。その学会とSMUへの訪問の日時が連続していたために、ヨーロッパからアメリカに行くことになり、旅費として見積もっていた額が増えてしまい、前倒し請求することになった、その請求が年度終わりであったので、それ以上の費用が必要な計画がなく、残金として4,120円余ることになった。
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次年度使用額の使用計画 |
27年度には、学会発表に2名が参加する計画であるので、その費用に回していきたい。
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