研究課題/領域番号 |
26463265
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研究機関 | 京都光華女子大学 |
研究代表者 |
平野 加代子 京都光華女子大学, 健康科学部, 助教 (90610270)
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研究分担者 |
真嶋 由貴恵 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70285360)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 看護教育 / 対象理解 / オーサリングツール |
研究実績の概要 |
看護基礎教育における事例展開を用いた学習は、看護過程の学習の中で重きが置かれている。看護基礎教育の多くの時間を占める看護過程の展開学習において、看護の対象となる患者を体系的に把握できるための能力の育成が非常に重要になる。初学者である看護学生は、臨地実習では既習学習の基礎知識を統合させることにになる。そのため、既習知識をもとに考え方を理解したうえで、臨地実習ではより個別性を踏まえた実践での学びが求められる。学内学習では、事例展開は、教員が作成したペーパーペイシェントを用いた学習であり、対象理解をした学習は容易ではない。 本研究は、その患者把握の能力を高めるために、従来の教員による事例の提示から、学生自身が事例を作成し、対象をイメージできるための患者事例作成オーサリングツールの開発とそれを活用した自己学習プログラムの開発を目指している。 初年度は、看護過程の教授方法の調査と課題の明確化を行った。教員が示した事例では、学生は、患者像のイメージ化が困難な状況で、示されたデータを分類していくことに注目していることがわかった。そこで、平成27年度は、オーサリングツールの開発に着手し、デザイン化を行った。一方で、データ入力用のフレームを作成し、学生自身がイメージしながら患者事例を作成してく学習を進めていった。 今後は、オーサリングツールのデザインやデータに修正を加えながら、使いやすさやイメージ化などを検討し、精度を上げていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
システムの開発は使いやすさやデザインなどの意見交換をおこない、現在修正をしている。しかし、事例作成による学習方法はおおむね効果があるとこが考察されている。システムの活用による研究結果は今後の検討になるが、事例作成学習についての研究報告は、学会で行っている。今後は、システムを活用した学習方法についての検討が必要となっている。
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今後の研究の推進方策 |
学生による事例作成学習を実際にツールを用いた自己学習ができるように調整し、その効果について検討していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度の支払い予定だったオーサリングツールのソフト作成について未完成の状態であったため、完成が平成27年度に至った。その支払いを平成27年度に行ったため、その後の不具合の調整などのためである。また、当初予定していた学生用のノートパソコンは、システムの完成がまだだったため購入していない。
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次年度使用額の使用計画 |
今後は、システムの微調整を実施し、学生への試験導入のために使用する。それに関連する人件費や物品費の使用、さらに研究成果の報告を学会、報告書の作成を計画している。
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