研究課題/領域番号 |
26463278
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
原 玲子 宮城大学, 看護学部, 教授 (50457751)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 看護サービスの成果指標 / 病棟目標 / 入院患者の高齢化 / バランス・スコアカード / 急性期病院の看護サービス / 目標管理 |
研究実績の概要 |
本研究は、急性期病院の一般病院に入院した患者に提供される組織的看護サービスの標準成果指標の開発を行うことにある。 平成26年度は、第1段階目として、入院患者に提供される看護サービスについて、「病棟目標」等をキーワードにネット検索、看護管理の実践報告、研究報告等の文献検索により、成果指標となりうる内容を抽出し、調査枠組みを作成した。 抽出された内容は391項目で、各項目に、Balanced scorecardの「財務の視点」「顧客の視点」「業務プロセスの視点」「学習と成長の視点」を基に、キーワードをつけ、並べ替えにより分類を行った。さらに、類似や重複項目を削除し、ドナベディアンの「構造」「過程」「アウトカム」の視点で、不足項目を補い、以下の結果が得られた。 ①「学習と成長の視点」では、【疾患の理解に関する学習】【専門技術習得に関する学習】等6領域と(移乗後術関する学習)(認知症に関する学習)等、33項目に整理された。②「業務プロセスの視点」では、【感染を予防する】【栄養状態の改善を図る】【患者個別の看護過程を展開する】等14領域と(栄養カンファレンスを行う)(日常生活移動リハビリを行う)(口腔ケアマニュアルを整備する)等、105項目に整理された。③「顧客(患者)の視点」では、【日常生活が安定する】【全身状態が改善する】【希望する場所へ退院する】等7領域と、(入院時よりADLの低下がない)(行動制限を受けない)(服薬コンプライアンスが高まる)等、45項目に整理された。④「財務に関する事項」では、【入院基本料に関する内容】【地域医療に関する内容】【多職種との協働に関する内容】等4領域と、(平均在院日数の減少)(在宅復帰率の上昇)(栄養サポート加算)等、19項目に整理された。 全体として、31領域における成果指標につながる202項目で構成された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度の達成目標とした「入院患者に提供される看護サービスに関する成果目標となりうる内容を抽出し、調査枠組みの作成」を行った。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画の予定通りに実施する。 平成27年度は、平成26年度に作成した「入院患者に提供される看護サービスに関する成果目標の調査枠組み」に文献検討を加え、標準指標としての妥当性を把握するための調査票を作成し、倫理審査で承認後、全国の400床前後の急性期病院の看護師長を対象に調査票を郵送法にて配布し、返信された有効回答からデータを集計する。
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