研究課題/領域番号 |
26463293
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
川村 友紀 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (20615926)
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研究分担者 |
桐野 匡史 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (40453203)
實金 栄 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (50468295)
山口 三重子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (90279018)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ハラスメント被害 / 看護職者 / 尺度開発 |
研究実績の概要 |
本研究は,看護師のハラスメント被害の発生メカニズムの検討,ハラスメント被害によるインパクトの明確化を目的とした. まず,職場ハラスメント被害をストレス認知の側面から把握する測定尺度の開発を行った.A県医療福祉施設の看護職者450名を対象に質問紙調査を実施した.ハラスメント被害の測定項目は42項目準備し,尺度の妥当性の検討は因子構造の側面から見た構成概念妥当性を確認的因子分析により検討した結果,相関係数等を参考に冗長性の高い項目を削除し,最終的に業務の遂行上なされる「仕事関連ハラスメント」11項目とそれ以外の「個人関連ハラスメント」9 項目で構成される尺度の妥当性が統計学的に支持された. 次に,ハラスメント被害と精神的健康の関連の明確化を目的に,全国の医療施設から無作為抽出し,同意の得られた13施設の1245名を調査対象に無記名自記式の質問紙調査を行った.調査内容は,対象者の性別,年齢,ハラスメント被害測定尺度,精神的健康測定尺度(K6日本語版)で構成した.統計解析は,ハラスメント被害測定尺度の構成概念妥当性の交差妥当性の検討およびハラスメント被害を独立変数,精神的健康を従属変数,性別および年齢を統制変数とした因果関係モデルのデータに対する適合性と変数間の関連性を構造方程式モデリングを用いて検討した.解析の結果,ハラスメント被害測定尺度の構成概念妥当性の交差妥当性が支持された.因果関係モデルの適合度は,CFI = 0.988,RMSEA = 0.027であった.変数間の関連性に着目すると,独立変数と従属変数間に統計学的に有意な正の関連性(パス係数:0.554)が認められた.本分析モデルにおける精神的健康に対する説明率は31.2%であった.本研究結果は,看護職者を対象に初めてハラスメントの被害が精神的健康を悪化させることを実証的に明らかにしたものと推察される.
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