多発性硬化症(MS)患者への非薬物介入として認知行動療法(CBT)を導入し、患者の抑うつ状態およびQOLの変化を評価した。神経内科受療中のMS患者10名に対して、CBTを全8回実施し、導入前、中間、終了時にQOL評価尺度のFAMS、および抑うつ評価尺度のCES-D(を実施した。 参加者10名中2名に抑うつが認められず、1名が途中辞退したため、7名分のデータを取得した。結果、FAMSの合計点が終了時に改善し、抑うつの程度は中間時点で改善が見られた。FAMSの下位尺度「精神的状態」、「思考と疲労」で改善が見られた。今回CBTの有用性が示唆されたが、さらにデータを蓄積する必要がある。
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