研究課題/領域番号 |
26463307
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
井澤 美樹子 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (20315550)
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研究分担者 |
市川 美奈子 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教 (30468110)
伊坂 裕子 日本大学, 国際関係学部, 准教授 (90222918)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 認知 / 看護師 / 教育 / プログラム |
研究実績の概要 |
糖尿病の治療を中断する患者には,療養時に生じる特徴的な認知の歪みが影響していることが分かってきた。日々のケアの中に認知行動療法を活用することは重要であると考えるが、心理学や認知変容を専門としない看護師が認知変容に関わることは難しい。そこで本研究では、糖尿病看護に携わる看護師が日々のケアで認知行動療法を実践できる教育プログラムの作成を目的とした。 糖尿病看護に携わる看護師等と検討した結果、認知行動療法の理解から活用へとステップアップでき、講義と演習を織り交ぜた3回の研修会と、体験を通して理解を深める2回のホームワークで構成するプログラムを作成した。1回の研修会は3時間である。研修会の1回目は①認知行動療法の基本モデルがわかる、②自動思考が感情を決定していることがわかる、③感情を変える流れがわかる。2回目前半は①~③を日常で活用したこと(ホームワーク1回目)を持ち寄り、共有して理解を深める。後半は④他者へ関わるための考え方と方法(傾聴・共感・協働)がわかる、⑤気分を変えることを他者とともに考えることができる。3回目は、実際に他者に活用したこと(ホームワーク2回目)を持ち寄り、共有、スーパーバイズによって、実践へつなげる知識・技術獲得をするという内容といした。 大坂で実際に認知行動療法を活用した糖尿病ケアを実施している病院を見学し、活用の有効性を再確認できた。 今後、今回作成し修正を重ねたプログラムの評価を行うとともに、患者への活用事例を基に事例検討を行う等研修会後のフォローアップ体制も検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
看護師教育プログラムを臨床の看護師と協働で作成することができた。さらに、作成にかかわった看護師の意見を分析し、プログラム内容の有効性が示唆された。 従って研究計画通り、進展していると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
26年度に作成した看護師教育プログラムを実施し、知識・技術の視点から評価を行う。募集は、日本糖尿病療養指導士認定申請・青森県糖尿病療養指導士認定申請を行い、看護師の募集を行う。 プログラム実施時は、26年度に協働でプログラム作成にかかわった看護師をファシリテーターとして、効果的なプログラムとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画予定であった施設見学は実施したが、施設の希望により、見学人数が予定より少なくなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度の成果を発表するため、さらには、認知行動療法の理論や技術の普及のためにの旅費・資料代として使用する予定。
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