研究課題/領域番号 |
26463313
|
研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
木下 里美 (高野里美) 関東学院大学, 看護学部, 教授 (60315702)
|
研究分担者 |
森本 悦子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (60305670)
淺見 綾 関東学院大学, 看護学部, 助手 (20762090)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | ICU / 緩和ケア / 重症患者 / 看護指標 / 終末期 |
研究実績の概要 |
前年度までに抽出した緩和ケア看護指標について、国内外の緩和ケアに関するカルテ調査の文献から、追加する項目の有無や妥当性について再検討を行った。看護指標については、概ね網羅されていたが、看護実践を評価するうえで、患者に対し実施されていた医療については、記載項目を追加する必要性が示唆された。また、医療の状況については、看護指標の作成当初は、呼吸補助の状況、人工透析の実施状況、補助循環の実施状況、昇圧剤の使用、モニタリングの実施等を入れていたが、それぞれのプロセスの記載方法の検討も必要であることが示唆された。また、前年度に作成した緩和ケア看護指標の看取りの評価指標については、海外での看取りの質の評価の現状から、活用の可能性について検討を行った。その結果、対象となる患者の選定方法や評価時期について、更に検討する必要があることが示唆された。 前年度作成した看取りの質の評価指標については、施設別の回答結果を分析し、施設間の相違について明らかにすることができ、活用の可能性を確認することができた。他職種の連携については共同研究者と共に、看護師への調査結果の記述データの解析を進めた。他職種と看護師との関係では、カンファレンスの場や機会、普段のコミュニケーションのこと、医療者間の統一の図り方、お互い意思の反映方法、方向性の統一などの項目が抽出された。しかし、評価する項目として、どのように看護指標の中に組み入れるかが課題となった。更に、死別時の家族支援について追加項目の検討を行った。死別時の立会い状況の違いにより支援方法を検討する必要性が示唆された。今後は緩和ケア看護指標の全体的な見直しを行い、看護師に意見の聴取を行うこと、更に、成果について論文投稿の準備を進めていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
作成した緩和ケア看護指標の内容の妥当性を検討した結果、新たな追加項目を考慮する必要性が示唆された。そのため、今後、作成した緩和ケア看護指標を再度見直し、全体的な調整が必要となった。また、成果に関する論文の作成中であり、投稿を終了する予定であったが、考察において既存研究を踏まえた検討が必要となった。
|
今後の研究の推進方策 |
得られた結果の妥当性について、共同研究者との会議を頻回に行い、論文を完成させる。また、作成した緩和ケア看護指標の妥当性について、再度、専門知識のある看護師等から意見を聴取し、内容の精選を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
投稿予定であった論文の作成に時間を要し、予定していた英文校正費用を使用しなかった。緩和ケア看護指標に新たな項目を検討する必要ができたため、完成後の意見聴取等で使用する謝礼等の使用がなかった。消耗品や書籍について、所有しているもので、使用可能であったため、購入の必要が予定よりも少なかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
投稿論文の準備中のため、考察等で使用する論文複写代、文献購入、英文校正費用等の投稿に必要な経費に使用する予定である。
|