研究課題/領域番号 |
26463325
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
山本 佳代子 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 講師 (40550497)
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研究分担者 |
奥宮 暁子 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (20152431)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 透析看護 / 自己管理の動機づけ / セルフマネジメント支援 |
研究実績の概要 |
1)透析従事看護師へのアンケートを継続実施し、分析を進めた。 前年度と同様透析クリニックに在職する看護師に加え、透析看護の認定看護師も対象者に加えてインタビューを行った。分析の結果として、透析に従事する看護師は、他の部署との違いや作業のマンネリ化を感じることも多いが、多くの失敗体験や個人的な人生経験などを統合して患者背景をより俯瞰的にとらえることの重要性に気付くようになると積極的にリサーチを行う動機づけが高まり、患者に対して「自律的であれ」という意識が生じていた。多くの看護師ではこの意識をもって患者に向き合うことに理想的な看護を感じ、そこに向かう動機づけにしていた。現在看護師が多くの戸惑いを乗り越えても自分の理想的な看護に向かおうとし続けるための動機づけを促進する要因についてさらに分析をしているところである。 2)透析に従事する看護師を対象としたアンケートの再分析を行った。 上記1)で述べた自分の理想とする透析看護に向かい続ける看護師の動機づけを考えるうえで、以前にデータを収集した看護師の自己管理支援の実践への影響要因および看護師の自己研鑽活動の実態に関するデータの再分析を行い、学会発表、論文投稿を行った。 分析の結果として、看護師は自己管理支援のうち患者の自律性を尊重する支援について他の支援より重要性の認識が低く、実践状況も少ない傾向であった。また、透析看護師は、自己研鑽は行っているものの、研究活動は他項目に比べて少なく、上司や同僚からの助言のほうに重きをおいていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度の期間内に研究代表者が病気療養のため休職期間があった。そのため、昨年度中実施予定のデータ収集及び分析の一部が実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
現在までに収集したインタビューデータ分析および分析結果発表の準備を行う。 現状の患者のアセスメント場面(カンファレンス等)へ参加観察を行い、課題を分析する。 以上を分析したデータから看護師の育成プログラムを検討し、現場での適用を図る。 研究協力機関に対して報告会を行い、意見を集約することで考察の精度を向上させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進行の遅れにより、当初予定していた学会発表にかかわる費用、および協力施設への報告書の作成に充当する費用の使用ができなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
引き続きとるインタビューデータではそのテープ起こし、交通費、消耗品購入に使用する。 データ分析後は、研究協力施設への報告会開催費用、分析結果の学会等での発表費用に使用する。
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