透析患者におけるかゆみ(掻痒感)についての看護診断開発のために、概念分析を行った。属性は、不快な感覚、掻破行動、かゆみの程度、持続時間、場所の5つがあった。先行要件は末梢性と中枢性の要因に分けられ、特に皮膚の乾燥が重要な先行要件であった。帰結には不眠、日常生活への支障があげられた。診断の定義としては「透析患者が感じるかきたくなる不快な感覚」、診断指標はかゆみの自覚(程度、発生時期、持続時間、場所を特定)、関連因子は透析治療に関連したかゆみメディエーターや皮膚の乾燥、不眠があげられると考えられた。今後は、これらの診断指標や関連因子に対しての診断内容妥当性検証を行っていきたいと考える。
|