腰痛を生物・心理・社会的疼痛症候群とする新たな捉え方がなされるようになってきており、特に難治性の慢性腰痛では心身医学的アプローチが注目されている。心身医学的アプローチでは特に、患者が痛みをどのように認識して向き合っているか把握することは重要である。本研究は、慢性腰痛患者の痛みに対する認識・向き合う態度を測定するための、国際的に共通して使用可能な尺度を開発することを目的とする。まず、米国と日本において、慢性腰痛患者を対象にインタビューを実施した。 インタビューからは【長く続く一生ものの痛みということは仕方がない】【今よりも悪い状態にはなりたくない】【自分なりに対処している】というカテゴリーが導き出された。最終年度はこれら3つの因子からなる合計32項目の質問紙案を作成し、日本において調査を開始した。米国ではweb調査を実施するために調整を行った。
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