研究課題/領域番号 |
26463343
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
国府 浩子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (70279355)
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研究分担者 |
柊中 智恵子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (60274726)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 乳がん / 体重増加 / ライフサポート / がん看護 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は「補助療法を受ける乳がん患者のライフサポートプログラム」を開発することである。今年度は、①ホルモン療法を受けている患者の生活の実態と食事や身体活動に関する認識についての面接調査、②ホルモン療法を受けている患者を対象とした食事摂取・食行動、日常生活活動に関する調査を行った。 ホルモン療法を受けている乳がん患者は、ほてり・発汗による生活上の不便、関節の痛み・こわばりによる動作のしづらさ、睡眠障害、記憶力低下や仕事や家事作業のスピード低下を実感していた。症状改善に向け試行錯誤しながら生活を組み立てなおす、こだわりを捨て成り行きに任せる、周囲の協力を得るなどして対処していた。体重増加に対しては主治医より説明されており、体重を意識していた。しかし、体重増加の機序や危険性については理解しておらず、太りやすくなるから気をつけるという認識であった。そのため、運動には関心がなく、体重増加というより健康のためと食事に注意していた。体重とリンパ浮腫との関連についてはほとんどの対象者が知らなかった。質問紙調査結果では、8割以上の対象者が定期的に体重測定をしていたが、運動を意識しているものは少なかった。67%がカロリーや食事のバランスについて気にしており、油っぽいものや濃い味付け、甘いものを控えているなどの食事内容に注意していた。ホルモン療法後の食欲は68%の対象者が減少しており、79%が間食をとらないようになっていた。倦怠感があるものが体重増加傾向にあり、年齢が低い対象者に多い傾向であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
熊本地震の影響で、面接調査が中断してしまい、まだ分析途中である。また、熊本県内での調査が行えず、質問紙対象者が少なくなってしまい、ホルモン剤別の体重増加の特徴と生活の課題の検討を行う予定であったが、できていない。
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今後の研究の推進方策 |
熊本県内での対象者を増やし、質問紙調査を追加する。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査が遅れたため、身体活動量測定器の追加購入をしていない。データ入力やデータ整理のために使用予定でったアルバイト代の支出がない。
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次年度使用額の使用計画 |
同時に調査を行うため身体活動量測定器の購入、分析に使用するソフトの購入、人件費にあてる。
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