研究課題/領域番号 |
26463364
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
永松 有紀 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (20389472)
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研究分担者 |
宮園 真美 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (10432907)
佐藤 実 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (90162487)
樗木 晶子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60216497)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 経口抗がん剤 / 補助化学療法 / セルフマネジメント |
研究実績の概要 |
術後補助化学療法は、再発の抑制と予後の改善を目的として行われる治療であり、主な治療の場は自宅となる。術後補助化学療法を受ける大腸がん患者が生活と治療をその人らしく継続するためには、服薬の管理や副作用への対処といったセルフマネジメント力を維持し高めることが必要である。医療者との接点が少ない自宅で治療を継続するがん患者のセルフマネジメントの強化には、看護師・医師・薬剤師など多職種で情報を共有し、専門家の視点から治療の中断や副作用の重症化に関わる危険因子を見極め、介入するプログラムが必要である。 そこで、本研究では経口抗がん剤を用いた術後補助化学療法を受ける大腸がん患者のセルフマネジメントの実態を明らかにし、支援プログラムを開発しその効果を検証することを目的とする。 研究の第一段階として平成26年度は、術後補助化学療法を受ける大腸がん患者のセルフマネジメントの実態について質問紙調査を計画した。まず、経口抗がん剤治療、セルフマネジメントに関してMEDLINE、医学中央雑誌を使用して文献レビューを行い、セルフマネジメントの枠組みを決定し質問紙を作成した。また、セルフマネジメントの要素である服薬管理については日本語での適切な尺度が見当たらなかったため、欧米で開発された尺度の開発者と日本語版について検討を重ね使用準備を整えた。 研究実施においては本学および研究協力施設の倫理審査委員会に申請を行い、承認を得て調査を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度は計画していた術後補助化学療法を行っている大腸がん患者の実態を把握するための質問紙調査に向けて、研究協力施設の倫理委員会へ申請を行い調査を開始した。 しかし、対象者のリクルートに遅れがあり当初の予定の対象者数が確保できていない。新たな研究協力施設の倫理審査委員会への申請を終え、平成27年度から調査に向け調整を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
対象数の確保に至っていないため、昨年度から開始した術後補助療法を行っている大腸がん患者を対象にした実態調査を調査施設を拡大し継続する。一定程度の対象者数が確保されれば分析に移り、実態を考察する。並行して、支援プログラムの作成については、薬剤師、認定看護師、医師からの情報収集を行いプログラム(案)、資料を作成する。 作成したプログラム(案)、介入方法に関する検討を目的として、経口抗がん剤を内服中の患者を対象にプログラム(案)、介入方法についてインタビュー調査の実施を計画している。次の段階の研究計画の作成、倫理審査の申請準備に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
対象者数の確保に遅れがありその分を使用できず次年度に繰り越すことになった。平成27年度より新たな研究力施設を加えて調査を継続するため、研究補助者への謝金、打ち合わせに関わる出張費が次年度に必要となる経費である。
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次年度使用額の使用計画 |
研究補助者への謝金、打ち合わせに関わる出張費、質問紙の印刷、質問紙の郵送費として使用する予定である。
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