本研究の目的は、1)早産児の多動性・睡眠障害を体動計で評価する、2)早産児の多動性・睡眠障害と母親のメンタルヘルスの関連を明らかにすることである。アクチグラフによる活動・睡眠の評価の結果、修正月齢18か月児では、早産群の夜間途中覚醒回数は正期産群に比して有意に多かった。しかし、DQ値に影響を及ぼす睡眠指標は特定できなかった。早産群の育児ストレス得点は、正期産群に比して有意に高かった。また、育児ストレスは、アクチグラフから得た児の睡眠ではなく、母親が記載した睡眠日誌から算出した睡眠との間に有意な相関があり、母親自身の子どもの睡眠に対する主観的評価が育児ストレスに関与していると考えられた。
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