出産体験に関する心理的ケアの必要性は高まっているが、看護者が出産体験のアセスメントや支援方法に対する困難感を抱えているという問題がある。そこで、産後の母親の出産体験の捉え方をアセスメントするツールの開発に取り組み、ツールを母親の心理的ケアに活用することの妥当性を検討した。その結果、ツールを活用して出産体験の振り返りを支援することで、母親の「話したい」と思っているエピソードを捉えて語りを促すことが容易となり、体験の想起にとどまらず、出産体験の意味づけを促す心理的ケアを実施し易くなることが示唆された。出産体験に関する心理的ケアを実施する一助としてツールを活用することは妥当であると考えられた。
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