研究課題/領域番号 |
26463384
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
石井 邦子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70247302)
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研究分担者 |
佐藤 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (80283555)
北川 良子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (80555342)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 特別な配慮を要する乳幼児 / 祖父母 / 孫育児支援 / ナラティブアプローチ |
研究実績の概要 |
本研究は、【研究Ⅰ】から【研究Ⅳ】の4段階で構成される。平成26年度は、研究班が開発した孫育児支援プログラムを実施し、孫育児支援プログラムにおける目標の達成状況の検証【研究Ⅰ】と孫育児支援プログラムにおける看護スキルの抽出【研究Ⅱ】を実施する計画であった。孫育児支援プログラムは、育児困難児(疾病、障がい、発育上の問題を有し、養育上特別の配慮を必要とする児)の祖父母が、孫の成長発達・円滑な家族機能・自己実現を通して自分自身の価値づけを行うことをめざす、ナラティヴ・アプローチによるプログラムである。 重症心身障害児通院施設及び小児循環器系疾患専門病院において、孫育児支援プログラムを紹介し、対象者を募集した。1名の対象者が得られ、孫育児支援プログラムを実施した。逐語録から、A.孫育児力、B.家族関係調整、C.自己実現の3側面全ての語りが抽出された。「孫育児自己評価票」の得点は、プログラム前よりもプログラム実施後の得点が上昇した。 現在も対象者を募集しているが、希望者が得られず、【研究Ⅱ】の実施には至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究対象者が得られなかったことにより【研究Ⅰ】【研究Ⅱ】が実施できていない。対象者が得られなかった原因は、研究協力施設の看護体制の変更(改良)とリクルートの場と方法が対象者のニーズに合致していなかったことである。この現状から、臨床現場で有用性の高いプログラムを創生するには、当初予定してたプログラムの見直しが必要であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で実施する計画であった孫育児支援プログラムの見直しのために、情報収集を行った。育児支援に限定せず、ナラティブアプローチおよび家族支援に関する国内外の先行研究や実践報告を収集し、本プログラムへの応用方法について検討した。さらに、研究協力施設及び近隣の在宅乳幼児を対象とした保健医療施設とその利用者への聞き取りを行い、改めて利用者のニーズの抽出と実行可能な方法を検討した。その結果、プログラムへの改良点として、①対象者を祖父母に限定せず、乳幼児の両親を含む家族員全体に変更する、②ナラティブアプローチの方法を、面接中心ではなく、ライフストーリー記述を軸として補助的な面接に変更する、③プログラム実施施設に、在宅療養中の乳幼児に保健医療サービスを提供しているクリニックや児童福祉施設を追加する、とした。 平成27年度に実施予定の【研究Ⅲ】孫育児支援プログラム実施に関するマネジメント上の課題抽出については、【研究Ⅰ】と同様の理由で実施が困難であると考えられることから、【研究Ⅰ】と同一の施設において、【研究Ⅰ】のプログラム実施と並行して行う研究計画に変更する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度に実施予定であった【研究Ⅰ】および【研究Ⅱ】の遅れにより、計画通りの予算執行がされていない。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度に遅れている【研究Ⅰ】と【研究Ⅱ】をプログラム改良後に継続実施することにより助成金を使用する。
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