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2015 年度 実施状況報告書

両親の声かけに対する極低出生体重児の自律神経系反応の理解を促す介入効果

研究課題

研究課題/領域番号 26463393
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

堀金 幸栄  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (90588857)

研究分担者 高橋 真理  順天堂大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20216758)
香取 洋子  北里大学, 看護学部, 准教授 (90276171)
佐藤 真由美  亀田医療大学, 看護学部, 講師 (40375936)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード音声分析 / 早産児 / 母親
研究実績の概要

【本研究の目的】早産児への両親の声かけによる自律神経系の反応を可視化してフィードバックする介入を試み、質問紙により「声かけの効果」を明らかにする。
【研究の成果】国内外の研究の動向を文献検索にて把握した。国内文献は「医中誌Web」と「CiNii」を用いて「早産児」「自律神経系」「母親」「声かけ」をキーワード検索を行った。その結果、「母親&声かけ」56件、「早産児&声かけ」1件、「母親&声かけ&早産児」2件、「早産児&自律神経系」40件、「早産児&声かけ&自律神経系」0件であった。2005年から2015年の「原著論文」で絞り込みでは「母親&声かけ」42件、「早産児&自律神経系」10件、「早産児&d声かけ」0件であった。声かけによって早産児の自律神経系がどのように変動するのか研究する必要性が見出された。
母親の声に対する早産児の脳反応の研究では、正期産児では母親声と非母親声との比較において、母親声で特定のHb時系列変化が認められたが、早期産児では母親声と非母親声で有意な差を認めなかったと報告している(有光ら)。また、早期産児においては、母親声に特異的な脳反応部位が正期産児と異なったとも報告しており、興味深い結果であった。
国外の文献では、早産児に母親の声と心拍音を録音して聞かせると無呼吸や徐脈などが減少する(Dohenyら)、母親の声や心臓の鼓動の音を聞かせることにより脳の聴覚皮質が厚くなり、脳の発達を促す(Webb AR、Amir Lahavら)と報告がある。日本では、母親の声かけによって早産児がどのような反応を示すか、早産児の生体反応をベースとした研究は発展途上の段階であるとことがわかった。
音声分析は、GMS社のMemCalc/Winを用い、被験者Aと被験者Bの周波数解析をおこなった。同じ言葉の音声でも周波数が異なることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

平成27年度は研究協力施設のスタッフ体制の変更により、研究開始時期が延期された。
そのため今年度は文献検索のほか、音声分析の方法を検討した。対象者の声の特性を明らかにすることで、どのような「声かけ」に早産児が反応するのかを明確にするために実施した。

今後の研究の推進方策

平成28年度に改めて研究の打合せをおこない、研究倫理審査の承認を受け、データ収集を開始する。
データ収集に先立ち、連続した会話の中から音声分析を行なう方法を検討し、実際の母親の声と非母親(看護師)の声がどのように異なるのかを確認する。また、プレテストにおいて早産児のどの状態に声をかけると自律神経系活動が変化するかを確認する。啼泣時や深く入眠しているときには母親の声に反応しない場合があるため、声を掛けるタイミングを明らかにしていく。
本研究は、早産児への両親の声かけに関する研究デザインであった。しかし平成27年度の研究の遅れに伴い、父親の声かけに関するデータ収集は今年度は見送り、母親の声かけのみに限定し、研究をすすめて行くことする。

次年度使用額が生じた理由

研究補助者に依頼する内容が多く、予定金額より支払額が増加したため。

次年度使用額の使用計画

次年度研究を遂行する際に、他の項目の予算で削減できるところはないか検討する。音声分析のメーカーをMemcalc-winに変更するなど、分析を保守しつつ全体の経費内で研究をすすめる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] NICUに入院している早産児への声かけに関する文献的考察2015

    • 著者名/発表者名
      堀金幸栄
    • 学会等名
      日本家族看護学会第22回学術集会
    • 発表場所
      国際医療福祉大学
    • 年月日
      2015-09-05 – 2015-09-06

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公開日: 2017-01-06  

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