本研究は、産褥早期から産後1か月までの高年初産婦の産後の疲労感とうつ状態の関連に焦点をあて、産後ケアプログラムを開発することを目指している。調査の結果、産後の疲労感とうつ状態との間には強い相関が認められ、産後の疲労感を経過観察することは、産後のうつ状態を予測する評価指標として有効であることが示唆された。また、高年初産婦は、夫や家族などの周囲に助けを求めることが苦手であるという特性が産後の疲労感に影響を及ぼしていることが明らかになったため、母親自身が産後の疲労感を客観的に測定し、自分の心と身体の状態を把握してセルフケアできるようにするためのツールとして「リチェックシート」を開発した。
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