研究課題/領域番号 |
26463400
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山本 洋美 帝京大学, 福岡医療技術学部, 准教授 (50441572)
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研究分担者 |
大池 美也子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80284579)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 尺度開発 / 項目分析 / 信頼性の検証 / 妥当性の検証 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、Bed Rest治療中のハイリスク妊婦の主体性を支援するための「ケア実践モデル」を開発することである。平成27年の計画では、尺度の信頼性と妥当性を検証した尺度を開発することである。前年度の尺度項目合計65項目を、今年度は744名の看護職に質問紙調査を実施し、項目決定のための分析を行った。64質問項目について、天井効果およびフロア効果を確認した。天井効果に該当する質問項目は5項目、フロア効果は1項目で計6項目を削除した。さらに、I-T相関分析は内的一貫性が認められ、除外する項目はなかった。GP分析では弁別性が認められ削除する項目はなかった。以上の分析結果から47項目を採択した。その採択した47項目を主成分分析、検索的因子分析を行った。その結果、最終的に、45項目5因子を採用した。次に信頼性の検討として、内的整合性法、折半法から信頼性を確保した。妥当性の検討では、基準関連妥当性(既存尺度として、自律的判断能力、看護ケアの質を評価する尺度の2尺度)の相関から、すべての因子と弱いから比較的強い相関がみられた。さらに因子分析で得られた結果に基づくにデータが合致するかを検討するため、共分散構造分析を行った。その結果、統計学的に有意であることが確認された。また、臨床経験年数別に4群の比較を行った。合計およびすべての下位因子で群内に有意差がみられた。また、信頼性の確保として35人に再テスト法を行った。すべての各因子において相関がみられた。 以上のアンケート調査の結果を踏まえ、信頼性、妥当性を確保した尺度を作成した。それを、学会や学術誌に投稿するために本文を作成している最中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
効果量や検出力を確保するためにアンケート調査対象を長期にわたって確保した。それによって、データ分析が若干遅れることとなったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、尺度開発したものを論文、または学会発表を行うために本文を作成すること。28年度の計画である関連因子の検討を行い、ケア実践モデルを作成することである。
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次年度使用額が生じた理由 |
効果量と検出力を確保するために看護職のアンケート調査対象者を確保することに難を要した。そのため、アンケート調査のデータ収集、分析が遅れたため、その費用に使用するお金が次年度の支払い等になってしまった。
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次年度使用額の使用計画 |
データ収集、分析をするための費用として使用する。
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