「子育て支援の輪をつなぐ小児医療と福祉のネットワークおよびプログラムの開発」を目的とした研究の最終年度に当たり、分担研究者とともに、前年度に実施した子育てサポートグループにおける「地域の子育て支援の現状と支援者たちのニーズ」について、また病児・病後児保育実施施設において「看護職および保育職の親へのかかわり」について実施したインタビュー調査の結果を国内および国際学会において発表した。 次にこれまでの研究結果を踏まえて、地域における子育て支援ネットワークの試案を検討し、それを基盤として子どもの日常的な病気の際の支援を中心とした、子どもと家族を支える子育て支援プログラムの検討を行ったが、その過程において、地域のネットワークづくりのために明らかにするべきことが見つかった。 前年度までの調査結果から病児・病後児保育施設の保育者たちは、より良い支援のために他施設との連携を求めていることが明らかになったが、一方他施設の病児・病後児保育への関心には温度差があった。子育て支援の医療・福祉のネットワークを開発するためには、病児・病後児保育施設と他の病児・病後児保育を実施していない保育園等の施設との連携や情報共有が必要であると考え、病児・病後児保育を実施していない保育園等の保育職・看護職へのインタビュー調査を実施した。成果を次年度関連学会の学術集会で発表するとともに、これらの結果も含めて「子育て支援の輪をつなぐ小児医療と福祉のネットワークおよびプログラム」の完成を進めている。
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