研究分担者 |
渡辺 完児 武庫川女子大学, 健康・スポーツ科学部, 教授 (00269854)
古川 洋子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00405234) [辞退]
小野 玲 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (50346243)
本岡 夏子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 研究員 (70732296)
澤 龍一 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 助教 (50769867)
藤島 和代 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助手 (30753800) [辞退]
渡邊 友美子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (50647162) [辞退]
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研究実績の概要 |
【目的】①妊婦の腰痛評価(VAS)と歩容指標との関連性の検証、②妊婦のバランス機能トレーニングの安全性の検討。 【対象と方法】①対象は妊娠中期(19~25週)35名と末期(29~36週)の妊婦54名。測定項目:ⅰ)腰痛は、VAS(Visual Analog Scale)を用いた。ⅱ)身体活動量(歩数、運動強度)はライフコーダの3日間以上の装着により測定した。ⅲ)歩容指標は、3軸加速度計・角速度計により測定した。ストレスは、EPDS、自律神経活動(心拍変動解析システム)により評価した。②対象は21歳から42歳の女性11名。方法:椅子に座位で実施するバランス機能トレーニングを妊婦ジャケット装着時と非装着の状態で、10秒間実施時の時間測定・安全性確認を行った。 【結果と考察】①妊娠末期は中期よりも低強度活動が有意に低下、歩行の安定性指標である体幹の動揺を示すRMS前後・左右方向の数値が有意に低下、歩行の規則性指標であるAC前後方向の数値が低下していた(p<0.05)。歩数、VAS、LF/HF比、EPDSには差を認めなかった。歩容指標と歩数、VASとの関連性において、中期では認めなかった。末期では、歩数とRMS垂直・左右方向に有意な正の相関を認めた(rs=.409,338, p<0.05)がVASとの関連性は認めなかった。VASとEPDSの有意な相関を認めた(p<0.05)。②妊婦ジャケット装着時は非装着時よりも所要時間が有意に遅くなっていたが、実施時の転倒やふらつきなどは認めなかった。①②の結果から、腰痛と歩行動作の関連性は認められなかったが、妊娠末期の歩行が不安定となり、活動量と筋力低下に伴う体幹の硬直化が関連していること、また妊婦の腰痛とストレスの関連性が明らかにされた。歩行の安定性を維持するバランス機能トレーニングの安全性が確認されたことから、効果検証の準備を進めている。
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