• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

特別な医療ニーズをもつ子どもと家族へのケア・コーディネーションと提供体制の評価

研究課題

研究課題/領域番号 26463428
研究機関茨城キリスト教大学

研究代表者

松澤 明美  茨城キリスト教大学, 看護学部, 准教授 (20382822)

研究分担者 中川 泉  聖徳大学, 看護学部, 教授 (00237223) [辞退]
白木 裕子  茨城キリスト教大学, 看護学部, 准教授 (20458243)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード在宅障がい児 / 特別な医療ニーズがある子ども / ケア・コーディネーション / 家族 / サービス / 評価
研究実績の概要

本研究の目的は、在宅生活している特別な医療ニーズがある子どもと家族へのケア・コーディネーションの有無とその関連要因について明らかにし、それに基づき、わが国における特別な医療ニーズがある子どもと家族へのコーディネートされたケア・サービス提供と看護のあり方を提言することである。3年目にあたる平成28年度は、主に次の3点を実施した。
1.在宅生活する特別な医療ニーズがある子どもの保護者を対象とした量的調査、障がい児相談支援事業所の相談支援専門員を対象とした量的調査の実施に向けて、先行研究およびこれまでの研究成果に基づき、質問紙を完成させ、データ収集を実施した。またデータセットを作成し、分析の準備を整えた。
2.平成27年度(2年目)に、米国・ミネソタ州において特別なヘルスケアニーズがある子どもと家族へのケア・コーディネーションを行うナースケアコーディネーターの実践を明らかにすることを目的としたインタビューを実施し、今年度はデータの分析を完了した。特別なヘルスケアニーズがある子どもと家族へのナースケアコーディネーターのケア・コーディネーションの実践として、“多職種共同のケアプランを一緒につくる” “コミュニケーションとコラボレーション” “ケアチームのメンバーへの教育” “管理上の仕事”の4つの実践内容が明らかになった。本研究の成果はThe 13th International Family Nursing Conferenceにおいて発表を予定している。
3.在宅生活する特別な医療ニーズがある子どもの保護者、障がい児相談支援事業所の相談支援専門員への質的調査のデータ収集を開始しており、順調にデータが収集できている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成28年度までの進捗状況は、以下の理由からやや遅れていると判断した。本研究については、当初は3年間の計画であったが、平成27年度(2年目)に研究代表者の長期在外研修が重なり、本研究で計画していた国内での調査の実施に着手することができなかった。そのため、研究期間を1年間延長し、今年度、在宅生活する特別な医療ニーズがある子どもの保護者を対象とした量的調査、障がい児相談支援事業所の相談支援専門員を対象とした量的調査を実施の上、データ収集を完了させた。加えて、在宅生活する特別な医療ニーズがある子どもの保護者、障がい児相談支援事業所の相談支援専門員への質的調査のデータ収集も開始した。
当初、特に在宅生活する特別な医療ニーズがある子どもの保護者への質的調査において、研究協力者のリクルートが可能かどうか懸念されたが、同対象への量的調査を通じて、本研究の目的を達成しうる研究協力者の協力が得られており、現在、着実にデータが収集できている。また当初には計画していなかったが、米国での長期在外研修を通じて、特別なヘルスケアニーズがある子どもと家族へのケア・コーディネーション概念やモデル、システム等についての知見を深めることができた。さらに特別なヘルスケアニーズがある子どもと家族へのケア・コーディネーションを行うナースケアコーディネーターの実践内容についてもオリジナルデータを用いて明らかにすることができた。
次年度が最終年度にあたるが、基本的には研究計画の内容の変更はせずに、これまでの実績を統合しながら、予定していた研究目的の達成に向けて、本研究を推進していく。

今後の研究の推進方策

最終年度にあたる平成29年度は下記の4点の内容を実施していく。
1.既にデータ収集が完了している在宅生活する特別な医療ニーズがある子どもの保護者を対象とした量的調査、障がい児相談支援事業所の相談支援専門員を対象とした量的調査のデータ分析を実施する。
2.現在、データ収集している在宅生活する特別な医療ニーズがある子どもの保護者、障がい児相談支援事業所の相談支援専門員へのインタビューを完了させ、データ分析を実施する。
3.データ分析を終了させ、それぞれの研究成果を国内外の先行研究やこれまで実施してきた本研究の予備的調査の結果と比較検討する。また本研究で得られた各研究成果を検討し、統合していく。さらに、研究協力を得られた地域の各施設や保護者・専門職と得られた成果を共有し、内容をさらに精査していく。
4.上記のプロセスを踏まえ、研究者間において在宅生活する特別な医療ニーズがある子どもと家族を主体としたケア・コーディネーションのモデルについて検討し、本研究の提言をまとめる。研究成果については、学術集会や論文での公表のほか、成果をわかりやすくまとめて、地域の各施設や保護者・専門職へ伝える等、広く社会へ発信できるようにする。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、本研究で計画していた調査研究のうち、質的研究のデータ収集が現在、進行中であり、今年度、インタビューのデータ入力、データ収集にかかわる経費の使用に至らなかったためである。

次年度使用額の使用計画

次年度は、質的研究のデータ入力とそのデータ収集に関する交通費・謝礼をはじめとする経費を使用していく予定である。さらに次年度は、本研究計画の最終年度にあたるため、今年度の研究成果の学術集会および論文での公表、報告書の作成等にかかる費用として使用していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The Practice And Challenge Of Nurse Care Coordination For Children With Medical Complexity And Their Families: A Qualitative Study2017

    • 著者名/発表者名
      A,Matsuzawa,W,Looman.
    • 学会等名
      The 13th International Family Nursing Conference
    • 発表場所
      スペイン・パンプローナ
    • 年月日
      2017-06-15 – 2017-06-16
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi