研究課題/領域番号 |
26463452
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
川村 三希子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (10405673)
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研究分担者 |
小島 悦子 日本医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00326612)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 認知症 / 高齢者 / がん疼痛 / アセスメント |
研究実績の概要 |
認知症ならびにがん看護の熟練看護師が、認知症を伴うがん患者のがん疼痛をキャッチするためのアセスメントプロセスを明らかにすることを目的に、昨年度から継続して理論的サンプリングによるデータ収集と比較分析を実施中である。現在までに一般病棟看護師8名、緩和ケア病棟看護師5名、療養病床看護師5名、訪問看護ステーション看護師4名、計22名からデータを収集しGTAにより分析中である。これまでの分析で看護師は「患者の不自然さへの気づき」(状況)「不自然さの理由を探索」(相互行為)「不自然さを軽減し落ち着く手立てを試す」(相互行為)「落ち着きの取り戻し」(帰結)という痛みを有する認知症高齢者に対するアセスメントをする際のストーリーラインがみえてきた。今後は、「漠然とした不自然さ」というサインから「その人固有のサイン」を確立した場合に行う「快・不快の判断」、「苦痛の存在の判断」、「痛みの有無の判断」「がん性疼痛の判断」といった判断プロセスとその指標について分析を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者間のコンセンサスを得ながら分析を進めているため、分析に時間を要し遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
分析の視点や方向性についてはほぼ合意が得られ進められているため8月までには分析を早急に終了する。9月には専門家会議を開催しアセスメント指標について意見を頂き、アセスメント指標を修正・洗練させる。その後、12月中には修正版のアセスメント指標を2事例に試用してもらい、アセスメントの一致の程度、アセスメント指標に対する意見をもらい評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
近隣でのデータ収集が可能であったこと、遠方でデータ収集する際も同時期に複数の対象者からデータ収集が可能であったため旅費が当初予定よりも少なく支出されることになった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度も、理論的飽和化を目指しデータ収集を継続する予定である。また、専門家会議を実施するため旅費に経費を要する。未使用分の旅費については次年度に使用を計画する。
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