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2015 年度 実施状況報告書

高齢者ケア施設の新任期看護師に強化が必要な看護実践能力を育成する教育方法の創出

研究課題

研究課題/領域番号 26463460
研究機関神戸市看護大学

研究代表者

坪井 桂子  神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (80335588)

研究分担者 清水 昌美  神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (30404891) [辞退]
小池 香織  神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (60710803) [辞退]
秋定 真有  神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (20738546)
沼本 教子  京都橘大学, 看護学部, 教授 (00198558)
小野 幸子  宮城大学, 看護学部, 教授 (70204237)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード教育支援方法 / 教育支援プログラム / 新任期看護師 / 高齢者ケア施設 / 看護倫理 / 看取り / 老年症候群 / 急変時の対応
研究実績の概要

昨年度作成した「教育支援事例検討シート」を改良し、記載項目を確定した。また、高齢者ケア施設の新任期の看護師の教育支援において強化が必要な4つのテーマについて、①倫理的に優れたケアをチームで実践するための取り組み:9事例②老年症候群による症状に応じた生活援助:21事例③心身の変化を早期に捉えた援助:1事例④安楽で安寧な看取りに向けた援助:4事例を分析した。
分析結果の一部として、②老年症候群による症状に応じた生活援助の3事例〈老人性難聴〉〈疼痛〉〈攻撃性〉について、報告する。共通した教育支援方法として、高齢者の苦痛に直面した【新任期の看護師が思いを表出できるよう受容的な姿勢で関わる】ことを基盤に【高齢者の苦痛の状態を想像できるよう発問し、苦痛を緩和する援助方法を確認・助言する】【新任期の看護師が日常生活援助の関わりを振り返り、実践を意味づけ、課題を見出せるよう支援する】【新任期の看護師と共にチームで援助の意義・目標を共有する場をつくる】等が示された。各事例特有の教育支援方法としは、【意図的に新任期の看護師の実践モデルとなる】ことで、老人性難聴に応じたコミュニケーションを教育する、疼痛に対し【さらなる苦痛が生じないよう残された機能に着目した予防的な援助を確認する】、攻撃性が生じた過程を共に振り返る目的で【適切な教育教材を選択し効果的に活用する】が示された。
新任期の看護師が、高齢者の苦痛を細やかに捉え、苦痛を緩和する実践を主体的に見出すための教育支援方法が具体的に示されたことから、苦痛緩和の実践の基盤は日常生活援助にあり、高齢者ケア施設において適用できることが示唆された。日常生活援助の意義を共有するチームが、新任期の看護師の良い実践の基盤となることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

教育支援方法を洗練化させるための検討に時間を要したため、現段階では教育支援方法の創出途上にあり、当初予定していた教育支援ガイドの作成には到っていないため、やや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

H28年度は、昨年度よりも会議を1回増やし、6回を予定している。また、昨年度末に実施した会議において、教育支援方法の洗練化については9月の会議を一区切りにし、「教育支援ガイドの作成」に移行することを共同研究者間で共有した。研究当初より、2班体制で教育支援事例の洗練化を進め、定期的に合同会議を開催しているが、各班のリーダーと頻繁に連絡をとり、進捗状況の確認、必要な助言を行い、研究を推進していくこととする。

次年度使用額が生じた理由

H26年度からの繰り越し分に加え、国際学会への参加を見合わせたため、旅費などの予算が余ったため。

次年度使用額の使用計画

平成28年度は会議を6回予定していること、作成したガイドブックを専門家にヒアリングを実施する予定であることから、計画的な執行が可能と考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 高齢者ケア施設の新任期の看護師に強化が必要な看護実践能力を育成する教育支援方法-生活の中で老年症候群・BPSDの苦痛を捉え緩和する-2016

    • 著者名/発表者名
      長谷川美智子,杉原陽子,岸上弥栄美,田中涼子,秋定真有,坪井桂子
    • 学会等名
      日本老年看護学会第21回学術集会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティ
    • 年月日
      2016-07-23 – 2016-07-24
  • [学会発表] 一般病院における新任期看護師の倫理的に優れた認知症ケアへの教育支援方法の検討-高齢者ケア施設の新任期看護師への教育支援方法の創出を目指して-2016

    • 著者名/発表者名
      上田愛,宗像倫子,大野由貴,花房由美子,田中智子,小池香織,沼本教子,秋定真有,坪井桂子
    • 学会等名
      第17回日本認知症ケア学会大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2016-06-04 – 2016-06-05

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公開日: 2017-01-06  

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