研究課題/領域番号 |
26463462
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
山下 一也 島根県立大学, 看護学部, 教授 (30210412)
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研究分担者 |
橋本 道男 島根大学, 医学部, 特任教授 (70112133)
松本 亥智江 島根県立大学, 看護学部, 准教授 (70262780)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 認知症 / 認知機能 / ω3脂肪酸 / エゴマ油 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
アルツハイマー病は認知症の大多数を占め、アルツハイマー病に関する病理学的および疫学的研究では、脳血管障害と共通する血管性危険因子や遺伝的因子、環境要因などがアルツハイマー病の発病や進行に関与していることが明らかにされている。しかも最近、環境要因の中でもアルツハイマー病は特に食生活を中心とした生活習慣を見直し、改善することにより、ある程度予防することが可能であることが指摘されつつある。 島根県邑智郡川本町の地域在住の高齢者28名をエントリーしエゴマ油を使用した地中海式和食の食事栄養指導をしていく介入群(20名、全員女性、平均年齢70.8歳)と従来の日本食を食べている対照群(8名、男性3名、女性5名、平均年齢79.3歳)の2群に分け、介入群、対照群ともに月1回の料理教室を開催し、介入群では研究協力者の管理栄養士が、地中海式和食の食事栄養指導を月1回施行した。 介入群では改訂版長谷川式簡易知能スケール(HDS)28.9点から28.7点、ミニメンタルテスト(MMSE)29.5点から29.2点、FAB16.4点から16.2点と有意な変化は見られなかった。一方、対照群ではHDS28.3点から28.6点、MMSE28.6点から29.5点、FAB14.8点から14.3点と変化は見られなかった。赤血球脂肪酸分析において、αリノレン酸は介入群0.31±0.11mol%、対照群0.26±0.16mol%と有意差が認められなかった。EPA、DHA、n6/n3、DHA/AA、EPA/AAにおいても同様に両群に有意差を認めなかった。 以前の検証にて地中海式料理で認められた介入群の優位性が、今回の地中海式和食では優位性は認められなかった。
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