研究課題/領域番号 |
26463465
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
伊藤 まゆみ 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (50251137)
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研究分担者 |
星野 泰栄 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (90398529)
井本 由希子 群馬パース大学, 保健科学部, 助教 (80604462)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 老年看護 / 熟練看護師 / ケアメソッド / 現任教育プログラム / エンドオブライフケア / 認知症高齢者とのコミュニケーション技術 |
研究実績の概要 |
平成28年度は以下の2つの目的で研究を行った。 1.熟練看護師の持つ重度認知症高齢者に対するコミュニケーション技術の特性の抽出 2.これまで明らかにしてきた実践知をふまえ、臨床現場で育まれたケアメソッドを活用した現任教育プログラムの検討 1については熟練看護師2名と新人看護師2名が、各2名の同じ認知症高齢者に関わった看護ケア場面の参加観察を行い、抽出したコミュニケーション技術項目の出現回数、複数の技術項目を同時に活用する回数を熟練看護師と新人看護師で比較した。その結果、コミュニケーション技術の大項目として、「看護師を認知することを促す技術「患者にプラスの印象を与える技術」「ケアを継続するための技術」「自尊感情を高めるための技術」の4項目であった。これらのコミュニケーション技術の出現回数は、熟練看護師43.5回に対し、新人看護師は15.2回であった。複数のコミュニケーション技術を同時に活用している回数は熟練看護師14.7回に対し、新人看護師2.7回であった。 2についてはこれまで抽出してきた熟練看護師のエンドオブライフケア、重度認知症高齢者に対するコミュニケーション技術のケアメソッドを教材として活用しながら、卒後研修プログラムを臨床ラダーに沿って再構築した。 今後は再構築したプログラムの実践と評価を行うとともに、これら以外の臨床現場で育まれたケア技術の項目をさらにいくつか焦点化し、その内容の言語化、教材化を試みる研究を継続して実践していく。これらの成果により、熟練看護師が臨床実践で育んできたケアメソッドが、新人看護師、後輩看護師に効果的に伝えられ、看護実践のレベルがさらに向上することが期待できる。
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