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2015 年度 実施状況報告書

認知障害をもつ高齢者に対する一般病院での身体拘束減少に向けた教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26463469
研究機関順天堂大学

研究代表者

杉山 智子  順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (90459032)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード看護学 / 高齢者 / 身体拘束 / 認知障害 / 病院
研究実績の概要

今年度における本研究の目的は、一般病院の高齢者の転倒や治療に伴うリスクマネジメントの観点から、研究1-2として、看護師の身体拘束に関する認識の把握、研究1-3として、身体拘束を行っている認知障害をもつ高齢患者へのケア内容を継時的に明らかにすることとした。研究1-2は一般病棟勤務の看護師252名を対象とし、無記名の自記式質問紙調査を行った(回収率50.8%)。対象者128名のうち、30歳代が最も多かった。身体拘束中のケアにおいては、二次障害の予防のための観察は実施されているが、解除や解除後を想定したケアは十分行われていないことが明らかになった。その要因として、事故や危険行動への恐れがあると考えられた。そのため、身体拘束の解除に向けては、高齢患者特有のケアや様々な身体拘束の代替となるケア方法を普及する必要があると考えられた。研究1-3は、A病院の1病棟を対象とし、週1回の身体拘束カンファレンスの場面において、看護師が行うケア内容について、参加観察によるデータ収集を経時的に行った。また、必要時、看護師のその時の思いや考えをインタビュー調査した。その結果、カンファレンスではどのスタッフも解除に向けた意識をもち、意欲的に取り組んでおり、多くの視点からアセスメントを行っていた。しかし、何を拘束ととらえるかは、状況やスタッフによって異なること、退院日決定後に安全が優先される場合があること、患者やスタッフによって、アセスメントの内容が異なることがあげられた。そのため、アセスメントの焦点化と継続にむけた取り組みが求められると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に沿って、看護師の認識や身体拘束時のケア内容の実態把握に関する調査を終了し、課題を明確化した。

今後の研究の推進方策

今年度は、これまでの研究結果から研究2として教育プログラムの開発を行う。そのために、研究結果に加え、学会や身体拘束関連の研修への参加、病院へのヒアリング等で情報収集を行いながら、専門家会議を複数回にわたって開催し、ケアプロトコールの作成やプログラム内容を検討していく。

次年度使用額が生じた理由

ケア実態調査の対象施設が予定より減少したこと、予定していたテープ起こしを業者委託ではなく、自分で行ったことから次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

今年度は、教育プログラムの開発を行うことから、専門家や実践者からのヒアリング、学会での成果発表や情報収集のために出張旅費での使用を計画している。また、専門家会議を開催するあたり、専門家や実践者の交通費や会議費での使用も予定している。その他、テープ起こしの業者委託費、関連書籍や文具の購入を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 一般病院における高齢患者に対する身体拘束中のケアの実態2016

    • 著者名/発表者名
      杉山智子、湯浅美千代、丸山優
    • 学会等名
      日本老年看護学会第21回学術集会
    • 発表場所
      大宮
    • 年月日
      2016-07-23 – 2016-07-24

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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