研究課題/領域番号 |
26463476
|
研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
濱吉 美穂 佛教大学, 保健医療技術学部, 講師 (80514520)
|
研究分担者 |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 看護学研究科, 教授 (00313255)
後藤 小夜子 佛教大学, 保健医療技術学部, 助教 (80712182)
松岡 千代 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (80321256)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | アドバンスケアプランニング / アドバンスディレクティブ / エンドオブライフケア / 意思決定 |
研究実績の概要 |
研究初年度として、計画の通りAdvance Care Planning促進を目指した視聴覚教材を含む介入プログラムを検討し、プログラム開発を進めている。Advance Care Planning(ACP)の介入プログラム内容としては、GSA(Gerontological society of America)学会にて先駆的な研究を実施している研究者に助言を得た上で、さらに洗練させているところである。介入プログラムの初めのフェーズに活用する予定として作成した視聴覚教材に関しては、医療・福祉等専門職者等施設スタッフへの予備介入の前段階として、地域高齢者への予備的介入調査を付加して実施した。その結果、視聴覚教材視聴による理解度向上等の効果が認められたため、次年度は施設スタッフへの介入へと進めていく予定である。 本年度は、本研究の前段階としての位置づけであるADに関する研究の成果をGSAにて発表し、参加者や先駆的なACP研究者より様々な示唆を得ることができた。また、介入協力依頼を行うにあたり、様々な施設においてACPの説明を行っていると、多くの施設においてACPに対する知識がほとんど皆無の状況が見受けられるため、全国的に施設における看取りやACP実施の状況を把握するための全国質問紙調査を行い、ACPや終末期ケアに関する情報へのニーズや見取りケア実施の現状について把握する必要があるのではないかという示唆を得た。 これまで体系的に施設におけるACP実施や見取り・終末期ケアに関する全国調査が実施されてきた経緯は見当たらないため、今後ACPを施設スタッフの中に展開させていくためには、まずは実態を検証するための全国調査の実施も本研究中では重要な位置づけになるということが判明した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
介入プログラムとして活用する視聴覚教材の作成に当初予定より時間を要したことが原因である。視聴覚教材以外のプログラムに関しても、GSA参加時に様々な介入プログラム内容に関する示唆を得たため、プログラム内容をさらにブラッシュアップする必要性が出てきたたことも影響しており、現在プログラムの最終案を研究協力者間で吟味しているところである。よって、当初予定していた高齢者施設スタッフへの予備的介入には至らなかったため、上記区分の状況であると判断した。また、介入と同時に、本邦における高齢者施設での終末期ケアやACP知識の現状について再度把握する必要性が出てきたため、全国調査も並行して実施する必要性が出てきた。同時並行で実施できるものと考えているが、新たなマターが発生したことによる遅れも否めないため、上記区分とした。
|
今後の研究の推進方策 |
視聴覚教材の効果評価に関しては、予備調査の一環として一般地域住民対象とした視聴覚教材を活用した効果評価研究を実施し、一定の効果を確認できている。今後は研究協力者である高齢者施設スタッフに対する介入を粛々と実施し、効果評価を実施していく予定であり、遅れは取り戻すことができると考えている。また、介入予定施設への協力依頼等でACPに関する説明を行うにあたり、一度全国規模での高齢者施設、ACPに関する現状把握のための調査を実施する事が必要ではないかという示唆も得られているため、本介入に先立って調査を実施する予定で現在質問紙を作成しているところである。
|
次年度使用額が生じた理由 |
最終介入プログラムの完成までに時間を要したため予定していた施設への予備調査実施ができなかったことにより、次年度に持ち越す必要が出た。
|
次年度使用額の使用計画 |
最終版介入プログラム準備と予備調査のために使用する。
|