研究課題/領域番号 |
26463480
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
奥田 泰子 四国大学, 看護学部, 教授 (30330773)
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研究分担者 |
棚崎 由紀子 宇部フロンティア大学, 看護学部, 准教授 (50461356)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 入浴 / 循環変動 / 安全行動 |
研究実績の概要 |
地域で生活している健常高齢者を対象に、入浴の実態を明らかにすることを今年度の目的としていた。従来の研究は、実験環境を整えてその場で入浴による循環への変動を明らかにしたが、今回の研究においては、高齢者が生活するその場での実態を明らかにする必要があるため、高齢者が自宅において入浴する際に種々の計測をすることを計画した。しかし、研究代表者が職場を移動したことで、以前の研究で協力を得ていた被験者を対象とすることができなくなり、被験者のリクルートに奔走したが非常に困難であった。その中で、ある地区において研究への同意を得ることができたが、冬季の異常気象により交通経路が閉ざされ、研究を遂行することができなくなった。その後、別の地区で高齢対象者への研究参加を呼び掛け、参加の意思を示してもらっているところである。本研究は、高齢者の自宅での入浴の現状を明らかにすることであるが、循環への影響を確認するために気候変動を外的要因として計画している。そのため、夏季(7,8,9月)と冬季(12,1,2月)に調査をする必要がある。現在は調査実施にむけて参加者の日時を調整中である。また、参加希望者を増やすべく、地域のいきいきサロンへ出向き研究への協力を呼び掛けている。 一方で、今回の研究は従来行っていたように研究者が測定するのではなく、高齢者自身が測定することを基本としている。測定が正確に実施できるために、また調査も並行して行うこともあり、プレテストを繰り返し行った。現在は研究期間を目前にして、対象者との最終打ち合わせ中である。7月からの開始に向けて万全の準備を整えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究対象者のリクルートに非常に手間取ってしまった。研究遂行の可能性が見えた時に冬季の気候条件により研究対象者との接点が途切れ、また、設定していた季節(期間)に対象者の自宅に行くための交通が遮断され、研究の実施ができなかった。研究対象者の地域を変更し、対象者のリクルートをしたが、研究実施時期(季節による限定)の制限により、昨年度はデータ収集を行うことができなかった。しかし、測定器具の使用方法等を含めてプレテストを繰り返し、調査実施にむけて準備を整えた。
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今後の研究の推進方策 |
研究対象者への同意を得て、夏季(7月~9月)および冬季(12月~2月)に高齢者の入浴の実態調査を実施する。現在、研究への参加同意を得ている高齢者から実施を開始し、さらに参加者を増やすために地域のいきいきサロンで広報活動を行う。研究実施計画からの遅れがあるが、夏季の研究で測定等を体験することで高齢者が調査方法になれるであろうことを見込み、冬季の研究においては実態を調査することに加え、翌年度に予定している在宅におけるコントロール条件下での入浴による生理・心理的影響を測定するように計画する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、研究実施計画の進捗状況が遅れており、被験者のリクルートのための旅費と測定用の物品購入のみに終わり、研究対象者への謝礼や、研究協力者への人件費および旅費等の使用がなかったため助成金の使用が少なくなった。次年度は、研究実施に必要な被験者への謝礼や協力者への人件費、旅費等が必要になる。
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次年度使用額の使用計画 |
調査の実施に伴い、研究対象者への謝金、研究協力者への人件費及び各被験者宅に出向いていくための交通旅費が必要になる。また、研究の成果報告や新たな知見を得るために学会参加を予定している。
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