研究課題/領域番号 |
26463483
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
河村 一海 金沢大学, 保健学系, 准教授 (50251963)
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研究分担者 |
北岡 和代 金沢大学, 保健学系, 教授 (60326080)
長田 恭子 金沢大学, 保健学系, 助教 (60345634)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 女性アルコール依存症者 / 断酒継続プログラム / 死への転帰の予防 / 認知行動療法 |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、今年度も女性アルコール依存症者のAAレディースミーティングに1回でも参加経験のある断酒継続出来ていないアルコール依存症者に面接を行った。面接者8名のうち6名は面接時の入院でAAミーティングに参加したことで、ミーティングの良さを実感し、可能ならば継続してミーティングに参加し続けたいという思いをもっていた。また1名は入院こそしていなかったが、人づてにミーティングのことを聞き、ミーティングに参加するようになったことで、断酒は出来ていないが摂取できている状態であった。残り1名はミーティングに対して、よい感情を持っていない方であり、今後もミーティングには参加せず、自分だけで節酒を続けていきたいという方であったため、それ以上の介入は困難であった。 →対象者の選定が困難であり、断酒継続成功者の介入方法を失敗者に応用して介入できた事例を得ることが出来なかったので、介入に関しては次年度の課題としたい。 また断酒することを決心した女性アルコール依存症者が断酒継続して1年3ヶ月経過するまでにどのような心理過程をたどり、うつ状態に陥ることなく,日々を過ごしてきたか,何が断酒継続への効果につながっているかについて質的に分析を行った。10回の面接の内容を分析した結果、飲酒していたときと物事のとらえ方や自分自身に対する見方が少しずつ変化し、自己を振り返りながら1日1日を一生懸命生きていくことで、自然に断酒を継続しいていくことが出来ていた。また、家族が自分を認めてくれるようになったことが、生きることの支えになっていた。そして2~3週間に一度の割合で定期的に女性AAミーティングに参加し続けることによって、日々忘れてしまっているお酒のことを思い出すことができ、それによって断酒の必要性を再認識したり、また仲間と分かち合うことができることが自分の特権と感じ、感謝の気持ちをもって生きていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
断酒継続出来ていない女性アルコール依存症者で、過去に断酒継続のために女性AAミーティングに参加したことはあるが中断してしまったという者や、断酒継続のために入院したが女性AAミーティングの存在を知らないあるいは参加したいと思わないと考えている者を本研究の対象者としており、その方々への介入をしたいと考えているのだが、あてはまる対象者が集まらず、予定していた調査・介入が十分にできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の対象者(断酒継続出来ていない女性アルコール依存症者)数を増やし、質問紙とインタビューを行って彼女らがなぜ断酒継続できないのかを導き出す。その際、女性ミーティングに参加できるが、断酒継続者がミーティングで体験できることができない者に対しては体験できるようなプログラムを確立することを目指す。また女性AAミーティングに参加することができない者に対しては、女性AAミーティングに参加できる動機を作る介入を行い、それでも参加できない者に対してはミーティングに参加しないでも断酒できるようにするための個人への介入を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に、断酒継続が困難な女性アルコール依存症者へのインタビュー及び介入を計画していたが、予測していた人数の対象者を確保することができず、対象者の特徴を十分に導き出せていない状況である。また、そのため対象者への介入プログラムの確立・施工もできない状況となったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
調査研究を実施するための消耗品(カセットテープ・USBメモリー等)を購入し、調査研究を継続することや収集したデータを処理するためのコンピューターの購入、またデータを整理するための研究補助者の雇用及び研究に関する専門的知識の提供を受けること、研究成果の発表として外国語論文の作成を 次年度は予定しているので、未使用額はその経費に充てることにしたい。
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